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オンラインファクタリングは非対面で可能?メリットやデメリットも解説

ファクタリングは売掛債権を売却して現金を手にするサービスですが、従来は直接対面での打ち合わせや契約が主流でした。最近では、オンライン上で契約が可能となり、その利便性から利用者の注目を集めています。

この記事では、オンラインでのファクタリング契約について詳しく解説しましたので、興味のある方はぜひご参照ください。

ファクタリングの基礎知識

経営を継続するには、資金繰りが不可欠です。資金の流出や流入は一定でなく、時折資金不足に陥ることもあります。資金不足をそのままにしておくと、支払い先や銀行への返済が滞り、信用を損ないます。

これが「資金ショート」と呼ばれ、その結果倒産に至ることも決して珍しくありません。
そのため、資金調達が重要です。銀行からの融資や資産の売却などで資金を調達し、資金ショートを予防する必要があります。

ファクタリングは売掛金の売却

資金調達手段はいろいろありますが、多くの企業にとって、銀行融資が主要な手段となります。ただし、銀行融資はハードルが高く、特に中小企業が融資を受けられないこともよくあります。

そのような際に便利なのがファクタリングです。ファクタリングは、企業が持つ売掛金を売却することで資金を調達します。売掛金は流動資産なので、ファクタリングは資産の売却による資金調達であり、内部資金調達の一形態です。

売掛金の価値に応じて売却できるため、返済力が厳しく審査される銀行融資のような制約はありません。ファクタリングを利用すれば、銀行融資を受けられない企業でも簡単に資金を調達することができます。

非対面で契約できるファクタリングは増えてきている

金融サービスのDX化が進む中で、ファクタリングもオンラインでの取引が可能になる傾向が加速しています。融資や借入においては、利用者の情報収集のためには通常、面談や審査を行う必要があります。

それでは、ファクタリングが非対面で契約可能となった理由について考えてみましょう。

特別法がないので非対面が実現できる

金融業界において、貸し倒れなどのリスクを避けるため、非対面契約は一般的に避けられる傾向にあります。ただし、ファクタリングは銀行法や貸金業法などの特別法が適用されないため、民法が適用されます。

詳しく言えば、民法第552条において「両当事者の申込とその承諾に基づいて成立する」とされます。申込や承諾の方法については定められておらず、形式は自由であり、非対面契約が可能となるでしょう。

両当事者が口頭で合意すれば契約は成立しますが、トラブルを避けるためには書面契約が基本とされます。

非対面の契約は2社間ファクタリングが基本

2社間ファクタリングにおいては、主に非対面契約が行われます。3社間ファクタリングでも非対面契約が可能ですが、手続きはファクタリング会社におまかせされます。2社間ファクタリングで非対面契約がよく選ばれる理由は、店舗に訪れる時間や面談の手間を削減したいと考えるニーズがあるからです。

要するに、急いで資金が必要な方々に適しており、入金が早いという特徴があるため、2社間ファクタリングでは非対面形式が採用されています。

非対面で契約できるファクタリングのメリット

ここからは非対面で契約できるファクタリングのメリットについて解説していきます。

ファクタリング会社が近くになくても契約可能

非対面ファクタリングの利点は、ファクタリング会社が自社の近くになくても契約できることです。ファクタリングサービスは主要都市にのみ提供されており、地方に拠点を持つ企業が利用するのは不便です。

しかし、非対面ファクタリングはインターネット上で契約が完了するため、自社とファクタリング会社の場所に関係はありません。非対面を可能とするすべてのファクタリング会社が契約の対象となります。

移動や郵送の手間がない

オンラインファクタリングには、移動や郵送の手間がないという利点があります。通常の場合、店舗や担当者に出向いたり、訪問のスケジュールを調整する必要があります。加えて、必要書類の送付も必要ですので、手続きが煩雑に感じられることもあります。

しかしながら、非対面の場合はオンライン上で面談を行い、電子データで必要書類を提出するため、通常の契約よりも時間を短縮することが可能となります。

審査から入金までが早い

非対面の2社間ファクタリングを利用すれば、審査から入金までの手続きが迅速化し、移動や郵送の手間が不要です。即日入金が可能なファクタリング会社も多く存在し、急な資金調達にも対応できます。

AIを活用した審査が一般化しており、非対面ファクタリングでは利便性とスピーディーな資金調達が実現しやすくなっています。その結果、非対面ファクタリングの利点を最大限に活かすことができる状況にあります。

手数料が低い傾向にある

店頭でファクタリング契約を締結する際には、人件費が多くかかり手数料の高さに影響が及ぶことが避けられません。一方、非対面のファクタリングでは、人件費を削減できる余地が多くあり、その分手数料が低くなる可能性が高いです。

通常、2社間のファクタリングでは手数料が10〜30%となることが一般的ですが、非対面かつAIを活用した審査を行う場合、手数料が1〜10%という範囲で提供できることもあります。

実際、非対面かつオンラインでファクタリングを行える会社では、数%の手数料を設定しているところも決して少なくありません。

非対面で契約できるファクタリングのデメリット

ここからは非対面で契約できるファクタリングのデメリットについて解説していきます。

売掛債権額によっては非対面で契約不可

売掛債権の金額に応じて、対面での契約が必要になる可能性があります。 特に数千万円〜数億円の売掛債権を売却する際は、ファクタリング会社は支払い回収のリスクが高まるため、利用者の信頼性や人物像を慎重に調査します。

従って、高額の売掛債権を持つ場合は、対面での契約を行う必要がある可能性も考慮されます。

完全非対面のファクタリング会社は少ない

完全非対面で契約できるファクタリングサービスを提供している業者はまだ限られています。全体のファクタリング業者の数に比べると少ない部類に入りますが、全く存在しないわけではありません。

将来的には、ファクタリングの需要とサービスの多様化を考慮すると、非対面で契約可能な業者が増加する可能性があるでしょう。現時点では、非対面契約ができるファクタリングサービスを提供している会社がまだ少ないというデメリットがありますので、注意しましょう。

自己解決で契約・手続きを行う必要がある

非対面の場合は、ファクタリングについての内容や必要書類の用意、手続きは自分でする必要があります。面談で契約をするときは、担当者がサポートしてくれるので、理解できない点があれば教えてもらいながら契約を進められるでしょう。

ファクタリングについて何も知識がない状態で契約する方にとっては、非対面での契約は欠点かもしれません。

非対面ファクタリングの契約の流れ

ファクタリング契約手続きについて、詳細を説明いたします。契約の進行方法や不明な点がある方は、ご参考にしてください。

必要書類

必要書類については、対面形式とさほど変わりません。本人確認書類(身分証明書)、売掛金がわかる書類(請求書・発注書)、通帳のコピー、決算書・確定申告書、商業登記簿謄本、売掛先との基本契約書が含まれます。

ただし、非対面でファクタリングを行う会社のほうが、必要書類は少ない傾向にあります。インターネット上で提出できるよう、必要書類を電子データ化(PDF)しておくことが重要です。電子データ化により、書類の管理が簡単になり、迅速な手続きが可能となります。

また、データの保存や保管も効率的に行えるため、経理業務や事務作業の効率化にもつながります。必要書類の電子化は、現代のビジネス環境において重要な取り組みであり、企業の業務効率向上に貢献することが期待されます。

契約の流れ

非対面ファクタリングは、近年注目を集める資金調達方法の一つです。この方法では、煩わしい対面での手続きを省いて、オンライン上で契約が完結します。具体的な契約の流れは次の通りです。

まず、ファクタリング会社の公式サイトから依頼申請を行います。必要書類はWeb上でアップロードし、必要事項もオンライン上で入力します。必要に応じて、ZoomやSkypeなどのオンライン会議ツールを使用して面談が行われる場合もあります。

その後、オンライン契約に同意し、電子署名を行います。審査を経て通過すれば、指定口座への入金が行われます。

まとめ

今回の記事では、ファクタリングを完全オンラインで契約することが可能かについて詳しく説明しました。非対面で契約が可能なファクタリング会社の数は少ないですが、手数料が低く利便性が高いという魅力的なメリットがあります。自社の必要性に合わせて、必要な時には非対面のファクタリングを利用してみてください。