BtoB決済の最適化を図るには?企業間決済の課題や見直しのポイントを解説

企業間取引(BtoB)における決済プロセスについて「請求業務に時間がかかりすぎている」「売掛金の回収が遅れがちで資金繰りが厳しい」といった課題を抱えている、経営者や経理担当者は少なくありません。
BtoB決済を最適化すると業務を効率化できる他、手数料コストの削減やキャッシュフローの改善にもつながります。しかし、具体的に何から手をつければよいかわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、BtoB決済がもつ特徴や具体的な課題を整理し、決済プロセスを最適化・効率化するためのサービスや、自社に合った決済方法の選び方を解説します。
決済業務の負担を軽減し、事業をさらに成長させるための参考にしてください。
BtoB決済を最適化・効率化する3つのサービス

BtoB決済を最適化・効率化する、代表的なサービスを3つ紹介します。
- 請求代行サービス
- 決済代行サービス
- ファクタリング
それぞれの仕組みやメリット・デメリットを理解し、自社の課題解決につながるソリューションを見つけてみてください。
請求代行サービス
請求代行サービスは、請求書の発行・送付から入金管理、未入金時の督促まで、一連の請求業務を自社に代わって実施するサービスです。
サービスを導入するメリットは、煩雑な請求業務から解放され、経理担当者がコア業務に集中できる点にあります。毎月の請求件数が多い企業や、取引先ごとに請求フローが異なり管理が複雑化している企業にとっては、業務負担を軽減する効果が期待できるでしょう。
一方で、利用する際は月額料金や手数料といったコストが発生します。また、手数料体系やシステムの連携範囲、サポート体制はサービス提供会社によって異なるため、自社の運用に合うか事前に確認が必要です。
決済代行サービス
決済代行サービスはクレジットカード決済や口座振替、コンビニ払いといった複数の決済手段を一括で導入・管理できるサービスです。
サービスを導入すると、事業者は複数の決済機関との個別契約やシステム開発の手間なく、決済代行会社と契約することで多様な支払い方法を取引先に提示できます。取引先のニーズに幅広く対応できるため、ECサイトなどでは販売機会の損失を防ぐ効果が見込めるでしょう。また、入金管理も一本化されるため、経理業務の効率化にも期待できます。
一方のデメリットは、決済手数料や初期費用、月額費用などがかかる点です。売上の向上や業務効率化などのメリットと、コストのバランスを検討したうえで選択しましょう。
ファクタリング
ファクタリングは、企業が保有する売掛債権(請求書)をファクタリング会社に売却し、支払期日よりも前に現金化するサービスです。
ファクタリングは多くの場合、最短即日で資金調達ができるため、借入に頼らず運転資金などの急な資金ニーズに対応できる点がメリットです。
また「償還請求権なし」の契約であれば、取引先が倒産して売掛金を回収できなくなったとしても、ファクタリング会社に対して代金を支払う義務は生じません。つまり、ファクタリングを利用することで売掛金の未回収リスクを回避できます。
請求業務のフローはすでに社内で確立しているものの、突発的な資金繰りの悪化を防ぎたい、あるいは未回収リスクに備えたいと考える企業におすすめの手段です。
ただし、利用する際は手数料が発生します。手数料率はファクタリング会社や売掛先の信用力などによって変動するため、複数の会社を比較検討すると良いでしょう。
「Easy Factor」なら手数料が2〜8%と業界最低水準で、最短60分で入金可能です。急な資金ニーズが生じた際の選択肢として、ご検討ください。
売掛金を最短60分で現金化!手数料2%〜8%でスピード資金調達
無料見積りはこちらBtoB取引(企業間取引)における決済の特徴

BtoB取引における決済の特徴は、以下のとおりです。
- 取引額が高額になりやすい
- 掛取引が多い
- 継続的な取引が発生しやすい
企業同士の商品やサービスの売買を指す「BtoB取引」は、企業と一般消費者が売買をする「BtoC取引」とは異なる商習慣が根付いています。それも踏まえたうえで、特徴を押さえておきましょう。
取引額が高額になりやすい
BtoB取引は、BtoC取引に比べて一件あたりの取引額が高額になりやすい傾向があります。製品の単価が高いケースや、原材料や部品などを一度に大量に発注するケースが多いからです。
取引金額が大きい反面、決済の遅延や未回収が発生したときに自社の経営に与える影響も大きくなります。
掛取引が多い
BtoB取引では、掛取引が主流です。掛取引とは、商品やサービスを先に提供し、代金は後日まとめて受け取る後払いの取引方法を指します。
例えば「月末締め・翌月末払い」という契約の場合、1カ月分の取引代金をまとめて翌月の末日に支払います。毎回現金で支払う手間を省けるため、継続的に取引をする企業間では一般的に用いられる方法です。
しかし、売り手企業にとっては売上が発生してから入金されるまでに時間が空くため、資金繰りに影響を及ぼす側面もあります。
継続的な取引が発生しやすい
BtoB取引は、一度契約すると継続的な取引に発展しやすい点も特徴です。
企業間の取引は個人の買い物とは異なり、長期的な信頼関係に基づいて行われます。そのため、一度取引が始まると同じ企業と年単位で取引を継続するケースも珍しくありません。
BtoB決済における課題5つ

BtoB取引の決済プロセスには、多くの企業が直面する共通の課題があります。
- 請求業務の負担が大きくなりやすい
- 掛取引で資金繰りが悪化するリスクがある
- 売掛金を回収できない場合がある
- デジタル化・キャッシュレス決済の利用が進んでいない
- 決済手段の少なさにより商機を逃す場合がある
自社の状況と照らし合わせ、どの課題を優先的に解決すべきか考えてみましょう。
1. 請求業務の負担が大きくなりやすい
BtoB決済では、請求業務の負担が大きくなりやすいという課題があります。
取引先ごとに締め日や支払日が異なったり、指定の請求書フォーマットがあったりと、個別の対応が求められるケースも少なくありません。取引社数が増えるほど請求書の発行や送付、入金確認といった一連の作業が複雑化し、経理担当者の業務時間を圧迫します。
手作業によるミスが発生するリスクも無視できません。
2. 掛取引で資金繰りが悪化するリスクがある
掛取引で資金繰りが悪化するリスクがある点も、多くの企業が抱える課題のひとつです。
掛取引では、商品やサービスを提供してから実際に入金されるまでに1〜2カ月程度のタイムラグが生じます。この間、帳簿上は売上があっても手元に現金がない状態になります。
入金サイトが長いと運転資金が不足し、キャッシュフローの悪化となりかねません。
3. 売掛金を回収できない場合がある
掛取引が多くなりがちなBtoB決済には、売掛金を回収できない「未回収リスク」が常に伴います。
取引先の経営状況が悪化したり倒産してしまったりすると、約束の期日に代金が支払われず、売掛金が回収できなくなる可能性があります。1件あたりの取引額が大きいBtoB取引では、1社の未払いが自社の経営に深刻なダメージを与えるケースもあるくらいです。与信管理を徹底しても、このリスクをゼロにするのは難しいでしょう。
4. デジタル化・キャッシュレス決済の利用が進んでいない
多くの企業では、デジタル化・キャッシュレス決済の利用が進んでいないのが現状です。
2025年現在でも「請求書を郵送し、支払いは銀行振込のみ」といった、アナログな決済手段に依存している企業は少なくありません。
このような状況は、請求書の発行や入金確認に手間がかかるのみならず、手作業による入力ミスや確認漏れといったヒューマンエラーを誘発する原因にもなります。
5. 決済手段の少なさにより商機を逃す場合がある
決済手段の少なさが原因で、商機を逃すことも考えられます。
例えば、BtoB向けのECサイトを運営しており、決済手段が銀行振込のみだとします。この場合、買い手企業が請求書払いやクレジットカード決済を希望する場合に対応できないため、購入に至らないかもしれません。
多様な支払い方法を用意していないと、利便性の高い競合他社に顧客が流れてしまう可能性もあります。
BtoB取引における最適な決済方法の選び方

BtoB取引における決済方法を選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。
- 取引先の属性を考慮する
- 自社のビジネスモデルに合わせる
- コストと業務効率のバランスから判断する
上記のポイントを押さえることで、自社に合った決済の形がより明確になります。
取引先の属性を考慮する
最適な決済方法は、取引先が新規か既存かによって大きく異なります。
初めて取引する企業の場合、まだ信頼関係が構築されていないため、未払いリスクを回避することが優先です。そのため、与信審査が不要な前払いや、万が一の未払いリスクを保証してくれる決済代行サービスの掛け払いなどが適しています。
一方、長年の付き合いがある既存の取引先であれば、これまでの実績に基づいた信用を基に掛取引を継続するのが一般的です。ただし、取引を継続する場合でも相手の経営状況に変化がないか、定期的な与信管理は欠かせません。
自社のビジネスモデルに合わせる
どのような取引形態を主としているか、自社のビジネスモデルによっても最適な決済方法は異なります。
例えば、毎月一定額の請求が発生するビジネスモデルでは、請求業務の手間を削減できる口座振替が適しています。また、取引ごとに金額が変動したり商品単価が高額になったりするケースでは、従来どおりの請求書払い(銀行振込)を利用するのが一般的です。
さらに、BtoB向けのECサイトのように不特定多数の企業と小口の取引を頻繁に行う場合は、クレジットカード決済や決済代行サービスの導入を検討してみましょう。買い手の利便性を高めることで、販売機会の損失を防げるようになります。
コストと業務効率のバランスから判断する
決済手段の導入にかかるコストと、それによって得られる業務効率のバランスから判断するのもひとつの方法です。
例えば、決済代行サービスを導入した場合、初期費用や手数料が発生します。一方で、請求業務や入金管理にかかっていた人件費や時間を削減できるため、結果として手数料を支払っても全体的なコストの削減につなげられます。
自社の経理部門が抱える業務量や人件費を算出し、外部サービスの利用料と比較検討すると、良い選択ができるでしょう。
まとめ

BtoB取引には「取引額が高額になりやすい」「掛取引が多い」といった特有の商習慣があり、それに伴う請求業務の負担や資金繰りの悪化といった課題が存在します。
これらの課題を解決するためには、請求代行サービスや決済代行サービス、ファクタリングなどの活用が有効です。
自社に適している方法は、以下の要素によって異なります。
- 取引先の属性
- ビジネスモデル
- 業務上で発生するコスト
- 業務効率のバランス
自社の現状を分析し、決済プロセスのどこにボトルネックがあるのかを明確にしたうえで、最適なサービスの導入を検討しましょう。
売掛金の未回収リスクを回避しつつ、資金繰りの課題を解決したい場合には、ファクタリングの活用を検討してみてください。
「Easy Factor」は手数料が2~8%と業界最低水準で、最短60分での入金に対応しています。確定申告書・請求書・通帳のコピーといった最低限の書類で申込み可能で、高額の買取にも対応しています。お気軽にご相談ください。
オンライン完結で請求書が資金に変わる!
法人・個人事業主いずれもご利用いただけます
⭐ Easy Factorが選ばれる理由
📄 必要書類はたった3点
2. 請求書
3. 通帳のコピー
※ Zoom + CLOUDSIGNでオンライン完結
💡 他社からのお乗り換えがお得!
他社の場合
❌ 債権譲渡登記有り
❌ 事務手数料有り
❌ 出張費有料
Easy Factor
✅ 債権譲渡登記無し
✅ 事務手数料無し
✅ 来店不要!オンライン完結!
📋 ご利用の流れ
お見積り依頼
WEBフォームまたはお電話で簡単にお見積り依頼。担当者からご連絡いたします。
Zoomで商談・査定
オンライン面談で詳細をご説明。必要書類3点をご提示いただき査定いたします。
契約・入金
CLOUDSIGNでオンライン契約完了後、最短60分でご指定口座へ入金いたします。
東京大学法学部卒業後、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。ニューヨーク支店での非日系企業向けコーポレートファイナンス担当を経て独立。企業の成長を資金面から支えるファイナンスの専門家として、30年以上にわたり中小企業の財務戦略・資金調達を支援。
- BtoB決済の最適化を図るには?企業間決済の課題や見直しのポイントを解説 - 2025年9月15日
- 請求書の発行日はいつが正解?発行のタイミングや正しい請求のルールを徹底解説 - 2025年8月24日
- 請求書の入金遅れはどう対応するのがベスト?催促のコツや効果的な回収方法を解説 - 2025年8月12日