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キャッシュフロー管理の基本!利益との違いや改善のポイントを徹底解説

「決算書では利益が出ているのに、なぜか手元にお金が残らない」
「支払日に口座残高が足りるかいつも不安……」

といった悩みを抱えていませんか?

企業が持続的に成長し、倒産を回避するために最も重要なのは、利益の追求以上に「キャッシュフロー(現金の流れ)」を正確に管理することです。どれだけ売上があっても、手元の現金が尽きれば事業は止まってしまいます。 

本記事では、キャッシュフローの基礎知識から利益との決定的な違い、そして健全な経営を維持するための管理のポイントまで、経営者が知っておくべき実務知識を分かりやすく解説します。

キャッシュフローとは?利益との違い

キャッシュフロー管理を正しく行うための第一歩は、「お金の動き」と「帳簿上の数字」を切り離して考えることです。多くの経営者が混同しがちなこの2つの概念を整理しましょう。

キャッシュフローとは

キャッシュフロー(Cash Flow)とは、文字通り「現金の流れ」を指します。具体的には、ある一定期間内に企業に入ってきた現金(キャッシュ・イン)と、外に出ていった現金(キャッシュ・アウト)の差額のことです。 ここでいう「現金」には、手元の現金のほか、すぐに引き出せる普通預金や当座預金も含まれます。キャッシュフローを把握することで、「今、会社に自由に使えるお金がいくらあるのか」という、経営の真の体力を知ることができます。

利益との違い

「利益」と「キャッシュフロー」は、似ているようで全く別物です。 利益は、損益計算書(P/L)上で「売上 - 費用」として算出される計算上の数字です。

日本の会計制度では、商品を引き渡した時点で売上を計上する「発生主義」が採用されているため、実際に代金が振り込まれていなくても「利益」としてカウントされます。 

一方、キャッシュフローは「実際に現金が動いたタイミング」を重視します。売上が上がっても入金が2ヶ月先であれば、その間のキャッシュフローはプラスにはなりません。この「時間のズレ」こそが、多くの経営者を悩ませる要因です。

利益が出ているのにキャッシュフローがマイナスになるケース

いわゆる「勘定合って銭足らず」という状態です。代表的なケースとして以下が挙げられます。

  • 売掛金の回収サイトが長い: 売上は計上されているが、入金が数ヶ月先である。
  • 在庫の過剰保有: 商品を仕入れるために現金を使ったが、まだ売れていないため現金に戻っていない。
  • 借入金の元金返済: 借入金の利息は「費用」になりますが、元金の返済は費用ではないため利益は減りません。しかし、現金は着実に出ていくため、キャッシュフローを圧迫します。

このように、利益が出ていても現金が枯渇するリスクがあるため、キャッシュフロー管理は「企業の生存」に直結するのです。

キャッシュフローの計算方法

キャッシュフローの計算には、主に「直接法」と「間接法」がありますが、実務で自社の現金の動きを把握するには、損益計算書の数字をベースにした計算式が役立ちます。

基本的な計算の構造

もっともシンプルな考え方は、「キャッシュ・イン(入ってくるお金)」から「キャッシュ・アウト(出ていくお金)」を引くことです。これを式にすると以下のようになります。

当期末の現金残高 = 前期末の現金残高 + 当期キャッシュイン - 当期キャッシュアウト

しかし、これだけでは「なぜお金が減ったのか」という原因が見えません。そこで、以下の要素に分解して計算します。

実務で使える「簡易キャッシュフロー」の計算式

中小企業の経営者が、決算書や試算表から「自由に使えるお金」を算出する際によく用いられるのが、以下の計算式です。

キャッシュフロー = 税引後純利益 + 減価償却費 - 資産の増加額(売掛金・在庫等) + 負債の増加額(買掛金等)

この式には、キャッシュフローを正しく理解するための2つの重要なポイントが含まれています。

  1. 減価償却費を足し戻す
    減価償却費は、帳簿上は「費用」として利益を減らしますが、実際には外部への現金の流出を伴わない費用です。そのため、手元の現金を計算する際には利益に足し戻す必要があります。
  2. 運転資金(売掛金・在庫)の増減を考慮する
    売上が増えて「売掛金」が増えると、帳簿上の利益は増えますが、現金はまだ入ってきていないためキャッシュフローはマイナスになります。「在庫」を仕入れた場合も同様に、現金がモノに変わった状態なのでマイナスとして計算します。

3つの活動区分による計算方法

上場企業などが作成する「キャッシュフロー計算書」では、以下の3つの区分で合計額を出します。

区分計算に含まれる主な項目経営上の意味
営業CF税引前利益、減価償却費、売掛金・買掛金の増減本業で稼ぎ出した現金の量
投資CF固定資産の取得・売却、有価証券の取得・売却将来に向けた投資の状況
財務CF借入金の実行・返済、株式の発行、配当の支払い資金の調達と返済の状況

これらの合計(フリーキャッシュフロー)がプラスであれば、会社は自力で生み出したお金で投資や借入返済を行えている、非常に健全な状態であると言えます。

キャッシュフロー管理の重要性

「黒字倒産」という言葉があるように、帳簿上の利益だけを追いかけていても会社を守ることはできません。キャッシュフロー管理を徹底することは、単なる事務作業ではなく、企業の生存率を高めるための最も重要な戦略です。

1. 黒字倒産を未然に防ぐため

黒字倒産とは、損益計算書上では利益が出ているにもかかわらず、手元の現金が不足して買掛金や借入金の支払いができなくなり、倒産に至る現象です。 

特に成長期の企業では、売上が急増する一方で仕入れや人件費などの支払いが先行し、入金が追いつかなくなるリスクが高まります。

キャッシュフローを管理していれば、「いつ、いくら不足するのか」を事前に予見できるため、支払不能という最悪の事態を回避するための手を打つことができます。

2. 投資のチャンスを逃さないため

ビジネスの現場では、魅力的な事業投資や仕入れのチャンスが突発的に訪れることがあります。 日頃からキャッシュフローを把握し、手元資金に余裕を持たせておけば、そうした「商機」を逃さずに掴み取ることができます。

逆に、現金の動きが不透明な状態では、リスクを恐れて過度に慎重な判断を下さざるを得なくなり、結果として企業の成長スピードを鈍らせてしまうことになります。

3. 金融機関からの信頼性を高めるため

銀行などの金融機関は、融資の審査において損益計算書(P/L)だけでなく、キャッシュフローの状況を非常に厳しくチェックします。 

「利益は出ているが、現金が常にギリギリ」な企業よりも、「利益は控えめでも、キャッシュフローが安定してプラス」である企業の方が、返済能力が高いと評価されます。健全なキャッシュフロー管理を継続することは、いざという時の追加融資や、有利な条件での資金調達を引き出すための強力な武器になります。

キャッシュフロー管理に失敗しないためのポイント

キャッシュフローを健全な状態に保つためには、日々の運用の工夫が必要です。特に中小企業が取り組むべき具体的なポイントを整理しました。

1. 入金を早め、支払いを遅くする

キャッシュフロー改善の基本原則は「資金の回収を1日でも早くし、支払いを1日でも遅くする」ことです。

回収請求書の発行を即日行う、売掛金の回収サイクルを短縮する交渉をする。
支払いクレジットカード決済を活用して実質的な支払いを先延ばしにする、買掛金の支払いサイトを延ばしてもらう。 このわずかな期間の差が、資金繰りの余裕を大きく左右します。

2. 適切な在庫管理を徹底する

「在庫は現金が姿を変えたもの」です。過剰な在庫は、そのまま「眠っている現金」となってキャッシュフローを圧迫します。 不良在庫や長期滞留在庫がないかを定期的にチェックし、必要以上の仕入れを抑制することで、滞っていた現金を循環させることができます。

3. ファクタリングを戦略的に活用する

「大型の受注が入ったが、外注費の支払いが先に来てしまう」「売掛金の入金まで待てない」といった緊急の事態には、ファクタリングの活用が非常に有効です。 ファクタリングは、保有している売掛金を専門業者に買い取ってもらうことで、入金日を待たずに現金化する仕組みです。借入ではないため負債が増えず、即座にキャッシュフローを改善できるため、成長スピードを加速させたい局面での「加速装置」として多くの経営者に選ばれています。

キャッシュフロー管理に関するよくある質問

キャッシュフロー管理を導入・運用する際によくある疑問にお答えします。

Q. キャッシュフロー計算書は毎月作成すべきですか?

A. はい、月次での作成を強くおすすめします。 年1回の決算時だけでは、日々の急激な変化に対応できません。毎月、現金の増減を確認し、「なぜ予算と実際の残高がズレたのか」を分析することで、精度の高い資金繰り予測が可能になります。

Q. 資金繰り表とキャッシュフロー計算書は何が違うのですか?

A. 主に「目的」と「期間」が異なります。

  • キャッシュフロー計算書(C/F): 過去の一定期間(月次や決算期)の現金の増減を「活動別」に集計し、財務状態を分析するためのものです。
  • 資金繰り表: 「将来」の入金と出金を予測し、支払いが滞らないかを確認するためのものです。 管理の現場では、過去を分析するC/Fと、未来を予測する資金繰り表をセットで活用するのが理想的です。

Q. ファクタリングを使うと「キャッシュフロー管理ができていない」と思われませんか?

A. むしろ、戦略的に活用していると評価されるケースが増えています。 かつてのファクタリングは「最終手段」というイメージもありましたが、現在は「資産の流動化」という立派な財務戦略の一つです。特に、成長スピードが速い企業がチャンスを逃さないために、あえて手数料を払ってでも入金を早める判断は、キャッシュフローをコントロールできている証拠とも言えます。

まとめ

キャッシュフロー管理は、会社を倒産から守り、持続的な成長を可能にするための「経営の羅針盤」です。

どれだけ利益が出ていても、手元に現金がなければビジネスは継続できません。「利益」と「現金」のズレを正しく把握し、入金サイクルを早め、無駄な在庫を削減するといった地道な管理が、強い企業体質を作ります。

もし、急な支払いや事業拡大のタイミングで一時的にキャッシュフローが厳しくなった場合は、ファクタリングのような外部サービスを賢く利用するのも手です。

まずは自社の現金の流れを「見える化」することから始めてみましょう。数字が明確になれば、次に打つべき経営の一手も自ずと見えてくるはずです。

村上 杏理(むらかみ あんり)/ 資金繰り改善コンサルタント・金融ライター

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