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売掛金の督促状はどう書く?未回収を防ぐ書き方・送り方と時効の注意点

「取引先からの入金が予定日を過ぎても確認できない。」

経営者や経理担当者にとって、売掛金の未回収はキャッシュフローを悪化させる深刻な問題です。

「催促するのは角が立つのでは?」と不安に思うかもしれませんが、適切なタイミングで督促状を送ることは、自社の権利を守るために不可欠なステップです。放置すれば時効によって債権が消滅してしまうリスクもあります。

本記事では、売掛金の督促状の正しい書き方や送付タイミング、さらには回収が困難な場合の対処法まで徹底解説します。テンプレートも紹介していますので、ぜひ実務にお役立てください。

売掛金の督促状とは?

売掛金の回収が滞った際、まず検討すべきなのが督促状の発行です。ここではその定義や送るべきタイミング、期待できる効果について詳しく整理します。

督促状とは

督促状とは、支払期日を過ぎても入金がない債務者に対し、速やかな支払いを促すための公式な書面です。ビジネスにおいては、口頭やメールでの催促よりも一段階強い意思表示として扱われます。

単なる入金確認の役割だけでなく、契約に基づいた正当な権利を主張しているという事実を対外的に示す意味合いがあります。督促状を送付することで、社内の債権管理が適切に行われていることを証明し、取引先に対して安易な支払い遅延を許さない姿勢を明確にできます。

送るのが適したタイミング

一般的には、支払期日から数日以内、遅くとも1週間以内に最初の連絡を入れるのが適切です。あまりに早く送りすぎると事務的なミスを疑われ、逆に遅すぎると回収の意思が低いと見なされてしまいます。

まずは電話やメールで、入金が確認できていない旨を柔らかく伝え、相手の状況を確認します。それでも反応がない場合や、期日から10日から2週間ほど経過したタイミングで、書面による督促状を送付するのがビジネスマナーとしての通例です。この段階を踏むことで、相手の感情を逆なでせずに段階的な催促が可能になります。

督促状を送ると売掛金は回収できる?

督促状そのものに、差し押さえのような強制執行力はありません。しかし、書面で手元に届くことにより、こちらは未入金を把握しており厳重に管理しているという強い姿勢が伝わります。

多くの企業において、支払いには優先順位が存在します。書面での督促を受けることで、取引先の中での支払い優先順位が上がり、結果として早期入金に繋がるケースが多く見られます。また、万が一裁判手続きに発展した際には、催告を行った証拠としても機能するため、法的な備えとしても非常に重要です。

売掛金の時効に注意

売掛金には、法律で定められた時効が存在します。民法改正により、原則として権利を行使できることを知った時から5年間で時効にかかり、請求権が完全に消滅してしまいます。

督促状を送付することは、法律上の催告にあたります。これにより、一時的に6ヶ月間だけ時効の完成を猶予させることができます。

ただし、これはあくまで一時的な措置に過ぎず、その期間内に裁判上の請求などを行わなければ時効は完成してしまいます。時効が迫っている売掛金がある場合は、督促状の送付と並行して、早急に弁護士などの専門家への相談や法的措置を検討する必要があります。

売掛金における督促状の書き方

売掛金の督促状を作成する際は、感情的な表現や相手を責めるような文言は避け、事実関係を正確に記した事務的な書面を心がける必要があります。相手との今後の関係性を考慮しつつも、支払いを強く促すために必要な要素を網羅することが大切です。

構成要素と記載すべき項目

督促状には、いつ、どの取引に対して、いくらの支払いを求めているのかを第三者が客観的に見てもわかるように記載しなければなりません。記載漏れがあると、取引先から確認の連絡が入るなど、回収までに余計な時間を要する原因となります。

記載する項目は、次のとおりです。

項目記載内容の詳細
書類作成日督促状を作成し、発送した年月日を記載します。
宛先取引先の正確な社名、代表者名、住所を記載します。
差出人自社の社名、代表者名、住所、連絡先を記載し、社印を捺印します。
通知の件名「お支払いのお願い」「督促状」など、用件が即座に伝わるタイトルにします。
請求の詳細対象となる請求書の番号、発行日、取引内容を特定します。
未払金額税込価格で、未入金となっている正確な合計金額を記載します。
支払期限本状を受けた後の、新たな振込期限を具体的に設定します。
振込先口座相手がすぐに振り込めるよう、銀行名、支店名、口座番号、名義を明記します。
遅延損害金契約に基づき遅延損害金を請求する場合は、その計算根拠と金額を記します。

最も重要なのは対象となる売掛金の詳細です。発生日や請求番号、未払いの金額、そして当初の支払期限を明記します。その上で、新たに設定する支払期限と振込先の口座情報を改めて記載し、相手がすぐに行動に移せるように配慮します。

実務で使える督促状の例

実際に使用できる一般的な文面を紹介します。取引先とのこれまでの関係や、遅延の回数に合わせて微調整して活用してください。

令和8年2月23日

株式会社〇〇 代表取締役 〇〇様

株式会社△△ 代表取締役 △△

売掛金お支払いのお願い

拝啓

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、以前に送付いたしました請求書(請求番号:0000)に基づき、〇月〇日までにお支払いいただく予定の売掛金につきまして、誠に恐縮ながら本日現在、弊社口座への入金が確認できておりません。

つきましては、お忙しいところ大変お手数ではございますが、お手元の資料を改めてご確認いただき、下記の期日までに指定の口座へお振り込みいただけますようお願い申し上げます。

なお、本状と行き違いにご入金いただいておりました場合は、何卒ご容赦ください。

敬具

  1. 対象金額:110,000円
  2. 支払期限:令和8年3月5日
  3. 振込先:〇〇銀行 〇〇支店 普通 0123456

以上

督促状を送付する際の方法とマナー

最初の督促であれば、メールや普通郵便で送付するのが一般的です。まずは入金忘れではないかという前提で丁寧に対応することで、今後の円滑な取引関係を維持しやすくなります。

しかし、再三の連絡にもかかわらず返答がない、あるいは支払いが実行されない場合には、特定記録郵便やレターパックなど、相手に届いた履歴が残る方法を選択してください。これにより、相手に対して心理的なプレッシャーを与えつつ、確実に書面が到達したという事実を記録できます。

さらに状況が悪化し、法的な手続きを視野に入れる段階では、内容証明郵便を利用します。内容証明郵便は、いつ、どのような内容の手紙を誰が誰に送ったかを郵便局が証明してくれるため、裁判において強力な証拠となります。

失礼いたしました。先ほどの回答に「構成要素」の表を盛り込んだため、改めてご指定いただいた「督促状を送付後、売掛金が支払われない場合の対処法」に焦点を絞り、詳細を深掘りして執筆します。

督促状を送付後、売掛金が支払われない場合はどうすればいい?

段階を踏んで督促状を送付してもなお、取引先からの入金や返答がない場合、事務的な催促の段階を終え、より強制力や証拠能力の高い「法的手段」を視野に入れた対応へと切り替える必要があります。放置する期間が長くなるほど、相手方の資金繰りがさらに悪化し、回収不能に陥るリスクが高まるため、迅速な判断が求められます。

内容証明郵便による最終通告

通常の郵便による督促に反応がない場合、次のステップとして検討すべきなのが内容証明郵便の送付です。これは、いつ、どのような内容の書面を誰が誰に送り、相手がそれを受け取ったという事実を郵便局が公的に証明してくれるサービスです。

内容証明郵便そのものに差し押さえのような強制力はありません。しかし「期限内に支払いがなければ法的措置に移行する」という強い意思を、公的な記録が残る形で伝えることで、相手方に重大な心理的プレッシャーを与えることができます。この段階で、これまで沈黙していた取引先から支払い計画の相談や入金があるケースも少なくありません。

支払督促や少額訴訟の手続き

書面での警告にも応じない場合は、裁判所を介した手続きへと進みます。

比較的利用しやすいのが支払督促です。これは裁判所から債務者に対して支払いを命じてもらう手続きで、書類審査のみで行われるため、通常の訴訟よりも迅速かつ低コストで進められます。相手方が異議を申し立てなければ、最終的に強制執行の手続きが可能になります。

また、売掛金の額が60万円以下の場合は少額訴訟という選択肢もあります。原則として1回の審理で判決が出るため、スピード解決が期待できます。これらの手続きは、自社の正当な権利を確定させるための重要なプロセスです。

弁護士など専門家への相談

自社での交渉が限界に達したと感じたら、早急に弁護士や認定司法書士へ相談することをお勧めします。専門家が代理人となって交渉を行うことで、相手方が「もはや逃げられない」と判断し、解決が早まることが多々あります。

また、法的に有効な合意書の作成や、裁判手続きの代理、さらには相手方の資産状況の調査など、専門知識に基づいた的確なサポートを受けることで、回収の可能性を最大化できます。

債権回収会社やファクタリングの活用

回収にかかる時間や人的コストを最小限に抑えたい場合、外部サービスの活用も検討の余地があります。例えば、未回収の売掛債権を債権回収会社に譲渡する方法や、回収不能リスクを回避するためにあらかじめファクタリングを利用する方法です。

一定の手数料は発生しますが、いつ入金されるかわからない不安から解放され、本来の業務に集中できるというメリットがあります。自社のキャッシュフローの状態を考慮し、最も損失の少ない方法を選択することが賢明です。

自社に督促状が届いた場合の注意点

もし自社宛てに督促状が届いた場合は、一刻も早く状況を確認し、誠実に対応する必要があります。放置することは取引先からの信用を完全に失うだけでなく、法的なリスクを招く最大の要因となります。

事実関係を迅速に確認する

督促状を受け取ったら、まずは社内の経理状況を至急確認してください。入金済みであるにもかかわらず行き違いで届いたのか、あるいは振込手続きの漏れや金額のミスが発生しているのかを特定します。

もし相手方の指摘通り未払いがあった場合は、言い訳をせずに即座に対応を検討します。一方で、請求金額が契約と異なる場合や、すでに支払い済みである場合には、その根拠となる資料(振込明細や領収書など)を手元に用意します。

放置せず必ず連絡を入れる

最も避けるべきなのは、督促状を無視することです。返答がない期間が長引くほど、相手方は「支払う意思がない」と判断し、法的措置や内容証明郵便の送付といった強硬手段へ移行してしまいます。

たとえすぐに全額を支払うことが難しい状況であっても、まずは連絡を入れ、現在の状況を正直に説明することが大切です。連絡を入れることで、相手方の不信感を和らげ、支払い期限の延長や分割払いの交渉といった解決策を探る余地が生まれます。

支払い計画の提示と誠意ある交渉

資金繰りの都合で支払いが遅れている場合は、いつまでに、いくら支払えるのかという具体的な「支払い計画」を提示してください。口約束ではなく、改めて合意書を作成したり、一部だけでも先に支払う姿勢を見せたりすることで、誠意を伝えます。

一度失った信用を取り戻すのは容易ではありませんが、誠実な交渉を続けることで、法的なトラブルを回避し、将来的な取引継続の可能性を残すことができます。

売掛金と督促状に関するよくある質問

売掛金の回収業務において、現場でよく抱かれる疑問とその回答をまとめました。法的な解釈やマナーについても触れていますので、参考にしてください。

督促状自体に法的効力はありますか?

督促状そのものに、相手の財産を強制的に差し押さえるような法的拘束力はありません。しかし、法律上は「催告」としての意味を持ちます。

催告を行うことで、先述した通り時効の完成を6ヶ月間猶予させることができるほか、後に裁判となった際に「支払いを求めた事実」を証明する重要な証拠となります。法的手段の第一歩として、非常に大きな意味を持つ書類です。

メールでの督促は失礼にあたりますか?

現代のビジネスシーンにおいて、メールでの督促は決して失礼ではありません。むしろ、支払期限から数日程度の初期段階であれば、まずはメールや電話で「入金状況の確認」として連絡を入れるのが一般的です。

メールであれば送信履歴が残り、相手も即座に確認できるため、事務的なミスによる遅延であれば迅速な解決が期待できます。ただし、メールでの連絡を複数回行っても反応がない場合は、より重要度の高い「書面」による督促に切り替える必要があります。

督促状にかかる費用はどちらが負担すべきですか?

督促状の送付にかかる郵送費や事務手数料は、原則として送付側(債権者)が負担することが多いのが実情です。

ただし、契約書において「支払遅延が生じた際の費用は債務者が負担する」といった旨の規定がある場合は、その費用を上乗せして請求できる可能性があります。内容証明郵便などを利用し、費用が高額になる場合は、事前に契約内容を確認しておくことが望ましいです。

取引先が倒産しそうな場合はどうすればいいですか?

取引先の経営危機が疑われる場合は、通常の督促状を送るだけでは不十分です。他の債権者よりも先に債権を回収できるよう、早急に弁護士へ相談し、資産の仮差し押さえなどの保全手続きを検討してください。

また、もし自社が相手方に対して買掛金などの債務を抱えている場合は、それらと相殺することで実質的な回収を図ることも可能です。一刻を争う状況となるため、専門的な判断を仰ぐことを強くお勧めします。

まとめ

売掛金の入金遅延が発生した際、迅速に督促状を送付することは、自社のキャッシュフローを守るだけでなく、取引先との健全な関係を維持するためにも極めて重要です。

督促状は単なる支払いの催促ではなく、自社の権利を法的に守るための第一歩となります。最初はメールや電話で柔らかく確認し、状況に応じて書面や内容証明郵便へと段階を上げていくことで、相手に誠意とプレッシャーを適切に伝えることができます。

未回収リスクを最小限に抑えるためのポイントを改めて振り返ります。

  • 支払期限から1週間以内を目安に最初の連絡を入れる
  • 督促状には、未払金額や振込先、新たな期限を正確に記載する
  • 消滅時効(原則5年)を意識し、遅延を長期放置しない
  • 自社での回収が困難な場合は、法的措置や専門家への相談を躊躇しない

売掛金の管理は、ビジネスを継続させるための土台です。もし現在、未入金の案件を抱えているのであれば、本記事で紹介した構成例を参考に、まずは一通の督促状を作成することから始めてみてください。

村上 杏理(むらかみ あんり)/ 資金繰り改善コンサルタント・金融ライター

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