ファクタリング手数料の相場は? 2社間・3社間の違いと安くする方法を解説

売掛金の入金までに時間がかかり、資金繰りに不安を感じた経験がある方は多いのではないでしょうか。例えば、仕入れ代金や支払いが先に発生する場合、売掛金の入金までの期間に資金不足が生じることがあります。そのため、資金繰りを安定させるための調達方法を検討するケースもあるでしょう。
このような状況で活用される資金調達の一つがファクタリングです。ファクタリングでは売掛金を期日前に現金化でき、急な資金調達が必要な場合にも対応しやすくなります。
ただし、ファクタリングを利用する際は手数料が発生するため、事前に相場や仕組みを理解することが重要です。本記事では、ファクタリング手数料の相場や仕組み、手数料を安く抑える方法を解説します。
【この記事で分かること】
- ファクタリング手数料の相場は2社間で8〜20%、3社間で1〜9%であり、契約形態によって費用に差が出る
- 手数料は売掛先の信用力や売掛金の金額、支払期日までの期間など複数の要因によって決まる
- 契約形態の選び方やファクタリング会社の比較、オンラインサービスの活用によって手数料を抑えられる可能性がある
目次
ファクタリングの手数料の相場はどれくらい?
ファクタリングの手数料は、契約方式によって異なります。ファクタリングを利用する前に、形式の違いによって手数料にどの程度差があるかを把握することが大切です。
ここでは、契約形態ごとの手数料について解説します。
2社間ファクタリングの手数料相場は8〜20%
2社間ファクタリングの手数料は、一般的に8〜20%です。2社間ファクタリングとは利用者とファクタリング会社の2社のみで契約する方式で、売掛先の承諾が不要のため、スピーディーに資金調達できます。
一方、ファクタリング会社は売掛先への債権確認ができず、架空債権や二重譲渡などのリスクが存在します。従って、回収できないリスクが考慮され、次に紹介する3社間での取引よりも高い手数料を設けていることが多いのが特徴です。
3社間ファクタリングの手数料相場は1〜9%
3社間ファクタリングの手数料は、1〜9%です。3社間ファクタリングとは利用者とファクタリング会社に加えて、売掛先の3社で契約する方式であり、売掛先が債権譲渡に同意した上で取引が行われます。
売掛金は売掛先からファクタリング会社へ直接支払われるため、債権確認ができ、ファクタリング会社にとってリスクの軽減につながる点が特徴です。取引におけるリスクが小さくなることで、2社間と比べて低い手数料相場となっています。
ファクタリング手数料の仕組み
次に、ファクタリングの仕組みと会社ごとの手数料の差について解説します。
ファクタリング手数料が発生する仕組み
ファクタリングは、利用者がファクタリング会社に売掛債権を買い取ってもらい、手数料を差し引いた金額を受け取る仕組みのサービスです。手数料はサービスを提供する会社の収益であり、また売掛金が未回収になった場合の損失や回収にかかるコストを補う役割もあります。
手数料は、売掛金の金額に応じて一定の割合で算出されるのが一般的です。例えば、売掛債権が120万円で手数料が8%の場合、受取額は「売掛債権120万円 – 手数料(120万円 × 8% = 9万6,000円) = 110万4,000円」となります。
このように、ファクタリングでは売掛金の額面から手数料が差し引かれた金額が利用者の口座へ入り、売掛金の全額がそのまま受け取れるわけではありません。そのため調達できる金額を把握するには、売掛金の金額だけでなく手数料を差し引いた受取額を確認しておくことが重要です。
ファクタリング会社によって手数料は異なる
ファクタリングの手数料は、以下5つの要素を基に、各社が独自の審査基準で決定しています。
- 契約形態(2社間・3社間)
- 売掛先の信用力
- 売掛金の金額
- 支払期日までの期間
- 利用実績
これらの条件を総合的に判断し、手数料を設定するのが一般的です。従って、同じ売掛金であっても、会社によって手数料が異なる場合があります。
ファクタリングで手数料以外にかかる費用

ファクタリングを利用する際に、発生する費用は手数料だけではありません。債権譲渡登記や債権譲渡契約などの手続きでも費用が発生するケースがあるため、事前に確認しておくことが重要です。
続いて、手数料以外に発生する主な費用について解説します。
債権譲渡登記にかかる費用
2社間ファクタリングでは、契約条件として債権譲渡登記を求められるケースがあります。債権譲渡登記とは、売掛債権を第三者に譲渡した事実を法務局に登記する手続きです(※1)。登記を行うことで二重譲渡などのトラブルを防ぎ、第三者にも権利を主張できます。
債権譲渡登記を行う際は、登録免許税として7,500円の費用が必要です(※2)。司法書士へ依頼する場合は、さらに5万〜10万円の報酬が別途発生します。
なお、債権譲渡登記は法人のみが利用できる制度であり、個人事業主は利用できません。
※1参考:法務省.「債権譲渡登記制度の概要」.https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00172.html ,(参照2026-03-05).
※2参考:法務省.「債権譲渡登記手数料の変更について」.https://www.moj.go.jp/content/000001916.pdf ,(参照2026-03-07).
印紙代など契約時に発生する費用
ファクタリングで債権譲渡契約を結ぶ際には、印紙税が発生するケースがあります。
印紙税は契約書などの取引文書に課される税金であり、契約金額が1万円未満の場合は非課税ですが、1万円以上の場合は200円が必要です(※)。基本的に、紙の契約書を作成する際には、印紙の貼付が求められます。
ただし、後述するオンラインファクタリングを利用し、電子契約にて債権譲渡契約を結ぶ場合、印紙税は発生しません。そのため、電子契約を採用している会社やサービスを選ぶことで、わずかながら契約時の費用軽減につながる場合があります。
※参考:国税庁.「No.7141 印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7141.htm ,(2025-04-01).
事務手数料や出張費などの費用
ファクタリングでは、審査手数料・事務手数料・振込手数料などの諸経費が発生することがあります。これらは、審査や契約手続きにかかる事務コストとして請求されます。一般的な相場は数千〜数万円です。
また、対面契約の場合は交通費や出張費が発生するケースもあります。多くの場合、事務手数料には消費税が課されます。
不明確な費用を請求されるトラブルを避けるためには、契約前に費用の内訳を確認しておくことが重要です。
ファクタリング手数料が変わる3つの主な要因
ファクタリング会社は、さまざまな要素から設定すべき手数料を判断しています。手数料がどのような要因で決まるのかを理解していれば、より有利な条件で資金調達できる可能性が高まるでしょう。
契約形態によって手数料が変わることは始めに解説しましたが、それ以外にも以下3つの要因によって変動することがあります。
1. 売掛先の信用力
手数料は、売掛先の信用力によって大きく変動します。ファクタリング会社は、売掛金を回収できる可能性を重視して審査を行います。
審査の際は、大手企業や上場企業など信用力の高い企業ほど、手数料が安く設定されやすいです。反対に、リスクが大きいと判断される場合は、手数料が高く設定される傾向にあります。
また売掛先の信用力は、信用調査会社の情報や企業規模、取引実績などを総合して判断されるのが一般的です。手数料による負担を軽減するためには、できるだけ信用力のある売掛先の債権を利用するとよいでしょう。
2. 売掛金の金額
売掛金の額も、手数料を変動させる要因の一つです。
ファクタリングでは売掛金の額が大きければ大きいほど、手数料が安くなる傾向にあります。金額が大きい取引は、その分ファクタリング会社にとって利益を確保しやすいからです。
一部の会社では、売掛金の金額が大きい取引に対し、最低水準の手数料を設定しているケースもあります。手数料を抑えたい場合は、可能な限り金額の大きい売掛債権を利用するのも一つの手です。
ただし、売掛金の額が大きければ必ず手数料が安くなるとは限りません。売掛先の信用力や支払期日までの期間など、他の要素と合わせて総合的に判断されます。売掛金の額だけではなく、複数の条件によって手数料が決まる点を理解しておくことが重要です。
3. 支払期日までの期間
ファクタリングでは、売掛金の支払期日までの残り期間も、手数料を左右する要素です。
早期に回収できる売掛債権は、その分ファクタリング会社にとってのリスクが小さくなります。従って、売掛金の回収までの期間が短い債権ほど、手数料が抑えられる可能性が高いです。
一方、支払期日までの期間が長いと、ファクタリング会社にとっての回収リスクは大きくなります。期間が長くなればなるほど、売掛先の経営悪化や倒産などの可能性を考慮する必要があります。
取引にかかるコストを抑えたい場合は、支払期日が近づいている売掛債権を選ぶことが重要です。
ファクタリング手数料を安くする3つの方法
ファクタリング手数料は条件によって変動するため、工夫次第で費用を抑えられることがあります。そのためには、契約形態の選択やサービスの比較、利用方法の見直しといった方法を把握することが重要です。
ここでは、手数料を安くする3つの方法について解説します。
1. 手数料を抑えるなら3社間ファクタリングを検討する
手数料を軽減したい場合は、3社間ファクタリングの利用を検討するのが良いでしょう。
ただし、売掛先の承諾が必要なため、手続きに時間がかかる場合があります。急ぎの資金調達では、最短即日で利用できる2社間ファクタリングが選ばれるケースも多いでしょう。
それぞれの特徴を理解し、資金調達の目的や状況に応じて契約形態を選ぶことが重要です。
2. 複数のファクタリング会社を比較する
手数料率は、ファクタリング会社ごとに設定基準が異なります。従って、複数社の見積もりを取り、条件を比較することで自社に合った会社を選びやすくなるでしょう。
利用する会社を比較する際は、手数料率だけでなく費用総額の確認も重要です。入金スピードや対応の丁寧さなど、サービス内容も併せてチェックしてください。
また、見かけの手数料が低くても、先述の通り別途費用が発生するケースもあるため注意が必要です。1社だけで判断せず、複数のファクタリング会社を比較することで、より条件の良いサービスを見つけましょう。
3. オンラインファクタリングを利用する
インターネット上でファクタリングを利用する「オンラインファクタリング」は、対面型に比べて手数料が低い傾向にあります。申し込みから契約、入金までインターネット上で手続きを完結させることで、従来の対面方式と比べ、店舗運営費や人件費などの運営コストを抑えられるためです。
なおオンラインファクタリングは利用者にとってもコスト削減につながります。まず、対面契約のように、出張費や交通費などの追加費用が発生することがありません。
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ファクタリングを利用する3つのメリット

ファクタリングは売掛金を早期に現金化できる資金調達の方法として、多くの企業に利用されています。銀行融資とは異なる仕組みを持つため、資金繰りの改善やリスク管理に役立つ点が特徴です。
ここでは、ファクタリングを利用する3つのメリットを解説します。
1. 売掛金を早期に資金化できる
売掛金は通常、請求書を発行してから入金までに数週間〜数カ月かかるのが一般的です。
しかし、ファクタリングを利用すると売掛金を早期に現金化でき、資金繰りの改善につながります。特に、2社間ファクタリングでは、最短即日で資金を受け取れる場合もあり、急な資金調達が必要なときにも利用しやすいでしょう。
また、銀行融資と比べて、審査や手続きに時間がかかりにくい点も特徴です。売掛先の信用力が重視されることから、必要書類が少ないケースもあります。
2. 借入ではないため信用情報に影響しない
ファクタリングは、融資ではなく売掛債権の売買契約に当たります。借入ではないため、CICやJICCなどの信用情報機関に記録されることはありません。
借入とは異なり負債を増やさずに資金を確保できるため、貸借対照表の改善につながる場合もあります。ただし、金融機関が決算書などから利用状況を把握する可能性がある点には注意しなければなりません。
3. 売掛先の倒産リスクを軽減できる
ファクタリング契約の多くは、償還請求権なし(ノンリコース)で行われます。ノンリコース契約では、売掛先が倒産しても利用企業に返済義務は発生しません。
売掛先の倒産によって、売掛金が回収できない場合のリスクは、ファクタリング会社が負担する仕組みです。従って、売掛先の倒産や未払いによる自社の損失リスクを軽減できます。
ただし、契約内容によっては償還請求権あり(ウィズリコース)のケースもあるため確認が必要です。
ファクタリングを利用する3つのデメリット
ファクタリングは資金繰りを改善する手段として活用されますが、全ての企業に適切な方法とは限りません。手数料や取引先への影響など、事前に確認しておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは、ファクタリングを利用する3つのデメリットを解説します。
1. 銀行融資より手数料が高い
ファクタリングの手数料は、銀行融資の金利と比べて高い傾向にある点がデメリットです。銀行融資の金利は金融機関ごとに異なりますが、相場は年利0.5〜3.0%程度と低めに設定されています。
そのため、ファクタリングは多くの場合で長期的な資金調達ではなく、一時的な資金繰りの改善として利用されています。利用する際は、手数料と調達できる資金のバランスを確認することが重要です。
2. 売掛金の額以上の資金調達はできない
ファクタリングは、売掛債権を売却して資金調達を行う仕組みです。調達できる金額は売掛金の範囲内に限られ、請求書の額面を超える資金を受け取ることはできません。
また、売掛金が発生していない場合は利用できず、事業の売り上げ状況や売掛金の有無に資金調達額が左右される点も特徴です。さらに、売掛金の金額が小さい場合は調達できる資金の金額も限られます。資金の状況によっては、複数の売掛債権をまとめて利用するなどの方法を検討することが必要です。
設備投資や事業拡大などで多額の資金が必要な場合には、銀行融資など他の方法も検討する必要があるでしょう。
3. 取引先に知られる可能性がある
3社間ファクタリングを利用する場合、売掛先の承諾を得た上で契約が行われるため、資金調達を行っている事実が取引先に伝わる可能性があります。これは、債権譲渡を行う際に売掛先へ通知されるからです。
その結果、資金繰りに不安があるのではないかと懸念され、取引関係に影響が出るケースも考えられます。そのため、取引先との関係性を考慮しながら、契約形態を選ぶことが大切です。資金調達のスピードや手数料だけでなく、取引先への影響を踏まえる必要があります。
取引先に資金調達をしていることを知られたくない場合は、2社間ファクタリングを選ぶと良いでしょう。
ファクタリング手数料に関するよくある質問
ファクタリングの手数料に関しては、消費税の扱いや計算方法、会計処理など疑問を持つ方も多いでしょう。契約前に基本的なポイントを把握しておくことで、安心してサービスを利用しやすくなります。
ここでは、ファクタリング手数料に関するよくある質問をまとめました。
ファクタリング手数料に消費税はかかる?
ファクタリングの手数料は、基本的に消費税の課税対象にはなりません。売掛債権の譲渡は「有価証券等の譲渡」として、非課税取引に該当するためです。
ただし、契約時の事務手数料や登記費用などの付随費用には、消費税がかかる場合があります。
ファクタリング会社と契約する前に、費用の内訳を確認しておくと安心です。
ファクタリング手数料の勘定科目は?
ファクタリングの会計処理は、契約時と入金時で仕訳が異なります。例えば、契約時は「未収入金」などの勘定科目を使用し、入金時には振り込まれた金額を「普通預金」として計上します。
手数料は「売上債権売却損」で処理するのが一般的です。しかし、会計ソフトによっては「支払手数料」や「雑損失」を用いる場合もあります。
ファクタリング手数料の計算方法は?
ファクタリングの手数料は、売掛金の金額に手数料率をかけて計算します。
例えば、800万円の売掛金を手数料8%でファクタリング会社に売却する場合、手数料は「800万円 × 8% = 64万円」です。そのため、実際に受け取れる資金は800万円から64万円を差し引いた736万円となります。
なお、手数料は銀行融資の金利のように年利で計算されるものではなく、売掛金を売却する際に1回のみ発生する費用です。具体的な手数料率は、契約条件や売掛先の信用力などによって変動します。
まとめ:ファクタリング手数料の相場を把握して資金調達を実現しましょう
ファクタリング手数料の相場は、2社間ファクタリングで8〜20%、3社間ファクタリングで1〜9%が一般的です。ただし、契約形態や売掛先の信用力、売掛金の金額、支払期日などによって手数料は変動します。
適正な条件で資金調達を行うためには、手数料の相場や仕組みを理解した上で、信頼できるファクタリング会社を選ぶことが重要です。手数料や入金スピード、サポート体制などを確認しながら、自社の状況に合ったサービスを選びましょう。
株式会社No.1が運営するイージーファクターは、申し込みから契約までオンラインで手続きを完了できるファクタリングサービスです。最短60分で速やかに資金化でき、手数料は2〜8%と低水準、その他の費用は発生しません。費用を抑えて資金調達を行いたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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