海外からオンラインファクタリングの申込は可能?海外からの申込が可能かどうかについてわかりやすく紹介
オンラインファクタリングは申込・書類提出・審査・契約・入金といった手続きがすべてWeb上で完結できるサービスです。
オンラインファクタリングは手続きがWeb完結なのでネット環境とパソコンやスマホがあれば日本全国どこからでも利用できます。さらに、Web完結による手続きなのでオンラインファクタリングの事業者の中には即日審査・即日入金に対応しているところがあるのも特徴です。
海外から日本のクライアントの仕事を受けている方の中には、日本のオンラインファクタリングを利用して資金調達できるかどうかを知りたいという方がおられます。
そこで、この記事では海外から日本のオンラインファクタリングは利用できるのかどうか、海外からの債権をファクタリングに使えるのかどうかなどを紹介します。
目次
海外から日本のオンラインファクタリングの利用は難しい
結論から先にいえば、海外から日本のオンラインファクタリグの利用は難しいです。
なぜなら、オンラインファクタリングのサービス提供事業者が全国からの利用には対応していますが、海外からの申込には対応していないからです。
しかし、ごくわずかながら海外からの利用についても検討してくれる事業者がいます。しかし、海外からの申込の場合は事前に電話での相談が必要 です。
海外企業の売掛金もオンラインファクタリングできる!?
海外からのオンラインファクタリングは利用が難しいです。同様に海外企業の売掛金をオンラインファクタリングで資金調達するのも難しいです。
ほとんどのオンラインファクタリング事業者が海外企業の信用力(売掛金を支払う能力)について審査する方法を持っていません。したがってオンラインファクタリングで海外企業の売掛債権を売却し資金調達するのはほぼ不可能です。
しかし、ごくわずかならが一部のオンラインファクタリング事業者では、海外からの売掛金の買取にも対応しています。
貿易業を営む会社で、海外からの売掛金があるなら、海外企業の売掛債権買取に対応しているファクタリング事業者を探してください。
輸出業を営んでいるなら国際ファクタリング
海外のバイヤーに日本から商品を輸出している会社は、商品の受け渡しが済んでから商品代金を受け取る契約を結ぶことがあります。
こうしたケースでは以下の問題が生じるかもしれません。
輸出代金を受け取りまでに時間がかかるので次の輸出のために必要な仕入れ代金や支払いに必要な資金が不足する
バイヤーが期日までに商品代金を支払わないことがある
海外との取引では商品代金未回収になるリスクが高いので積極的な事業開拓ができない
海外からの輸出代金回収に伴う悩みがあるなら、ファクタリングサービスの中の「国際ファクタリング」もしくは「輸出ファクタリング」と呼ばれるサービスを推奨します。
国際ファクタリングとは?
国際ファクタリングは日本のファクタリング事業者が海外の事業者と提携し、安全に輸出代金の回収と管理をしてくれるサービスです。
国際ファクタリングで保証されているサービスは次の2つです。
万が一バイヤーが輸出代金を支払わない場合ファクタリング事業者が支払いを保証する
輸出企業から要請があればファクタリング事業者が支払期日前の輸出債権の買取をする
国際ファクタリングには輸出代金が未回収になったときの保険という意味合いがあります。さらに必要なときには輸出債権の売却による資金調達も可能です。
こうした特徴があるので、国際ファクタリングは輸出代金回収不能のリスクを回避し海外のバイヤーと安心して取引するために利用されます。
国際ファクタリングのサービススキーム
国際ファクタリングの一般的なサービススキームは以下の通りです。
1. 輸出業者は、日本のファクタリング事業者にバイヤーの信用保証の引受けを依頼
2. 輸出業者と日本のファクタリング事業者との間で信用限度額の設定、期間などを相談
3. 日本のファクタリング事業者は提携している海外のファクタリング事業者に保証引受けを打診
4. 海外の提携ファクタリング事業者がバイヤーの信用調査する
5. 信用調査の結果、保証が決定されればその受諾通知をする
6. 輸出業者はバイヤーに国際ファクタリングの利用を通知
7. バイヤーの了解を得て売買契約を締結
8. 出荷。出荷の際にインボイスや輸出船積書類は原則としてバイヤーに直送し、ファクタリング事業者には写しを送付
9. 取り立て。海外の提携ファクタリング事業者は支払期日までにバイヤーから輸入代金を回収
10. 海外の提携ファクタリング事業者は回収した輸入代金を日本の指定銀行に送金
11. 輸出業者は代金を受け取る
12. 支払期日に輸出代金が回収できなかった場合、日本のファクタリング事業者および海外の提携ファクタリング事業者が連携して支払いを保証
13. 輸出業者より資金繰りなどの理由で期日前の支払い要請があれば、日本のファクタリング事業者は日本の提携銀行を通し支払期日前の売掛債権の買取や立替払いなどをおこなう
※参照:日本貿易振興機構(ジェトロ)
サービススキームからわかるように、国際ファクタリングには輸出代金未回収になったときの保険になるだけでなく、資金不足のときには輸出債権の売却による資金調達手段として使えるという特徴があります。
国際ファクタリングの取り扱いは大手銀行系ファクタリング事業者
国際ファクタリングのサービスを提供するためには海外法人の信用力を調査する能力を持っている海外のファクタリング事業者と提携しなければなりません。
したがって、現時点で国際ファクタリングのサービスを提供しているのは銀行系の大手ファクタリング事業者のみです。
国内限定のオンラインファクタリングサービスを提供している事業者は、海外法人の信用調査ができないので、国際ファクタリングのサービス提供はしていません。
国際ファクタリングの利用を検討しておられるなら、国内のオンラインファクタリング事業者ではなく、大手銀行系ファクタリング事業者から自社のニーズにふさわしいサービス提供事業者を選んでください。
海外から商品を輸入している会社はオンラインファクタリングで資金調達できる
海外から商品を輸入しそれを卸売業者や小売店に販売している会社で資金繰りの悩みがあればオンラインファクタリングで資金調達することをおすすめします。
海外から輸入した商品を卸売業者や小売店に販売する際に、掛取引なら売掛金が発生するので、その売掛債権を売却し資金調達できるからです。
海外から商品を輸入している会社がオンラインファクタリングを使うメリット
海外から商品を輸入している会社がオンラインファクタリングを使うメリットは次の通りです。
資金不足の悩みが解決する
急ぎの資金調達に対応している
銀行に融資を断られても申込可能
時間や場所を問わずに申込できる
資金不足の悩みが解決する
海外から商品を輸入しそれを卸売業者や小売店に販売している会社は、卸売業者や小売店からの売掛金入金をある程度の期間待つ必要があります。
入金を待つ間に、手元にある資金を必要な支払いなどのために使えば、手元に残る資金はわずかです。
手元にある資金がわずかなら、次の仕入れのために必要な資金が不足するという問題が起こります。
オンラインファクタリングを使えば、売掛債権を資金化することで、手元にある資金に余裕が生まれるので、それを次の仕入れに必要な資金にすることが可能です。
急ぎの資金調達に対応している
オンラインファクタリングの強みは即日入金に対応しているという点です。
海外から商品を輸入しそれを小売店などに販売している会社でも、人件費や賃料などの支払いのために急にお金が必要ということがあります。
こうしたピンチを救ってくれるのがオンラインファクタリングです。即日審査・即日入金に対応しているオンラインファクタリング事業者で申込をすれば、今日明日中に資金を調達できます。
銀行に融資を断られても申込可能
海外から商品を仕入れてそれを卸売業者や小売業者に販売している会社の中には、銀行融資を断られたというところもあるでしょう。
そうした会社でもオンラインファクタリングなら資金調達が可能です。
銀行の融資審査では、申込企業の返済能力が審査の重要なポイントになるので、企業の収益性や将来性に不安があるなら融資してもらえません。
一方、ファクタリングの審査で重要なポイントは売掛先の返済能力です。売掛先がきちんと売掛金を支払う能力を備えていると判断できれば、ファクタリングで資金調達できます。
申込企業が赤字経営や債務超過の場合でも、売掛先の信用力に問題がないなら、審査に通過できる可能性があります。
時間や場所を問わずに申込できる
海外から商品を輸入しそれを多数の小売店に販売している会社の経営者は、一般的にとても忙しく資金調達に必要な手続きのために時間を割くのが難しいという悩みがあります。
さらに、会社の近くにファクタリング事業者の窓口がないので、ファクタリングを利用できないという方もいらっしゃるでしょう。
こうした悩みはオンラインファクタリングで解決できます。
オンラインファクタリングは申込から入金までの手続きがWeb上で完結するので、わざわざファクタリング事業者のオフィスを訪問する、担当者に自社のオフィスに来てもらうという手間が不要です。
インターネット接続環境とパソコンやスマホなどの端末さえあれば、自社のオフィス、自宅、移動先でも申込ができます。
海外から商品を輸入している会社がオンラインファクタリングを使う際の注意点
海外から商品を輸入し小売店などに販売している会社がオンラインファクタリングを使う場合、契約により売掛債権を回収しそれをファクタリング事業者に引き渡す責任が生じる場合がある点に注意してください。
オンラインファクタリングで採用されている契約スタイルのほとんどは、2社間方式による契約です。この契約スタイルでは取引や契約は申込企業とファクタリング事業者のみでおこないます。
基本的に、ファクタリングでは、債権譲渡契約により債権者が利用企業からファクタリング事業者に移るので、売掛金はファクタリング事業者が直接売掛先から回収できます。
しかし、2社間方式という契約スタイルなので、ファクタリング事業者は売掛先に売掛金を自社の口座に振り込むよう依頼することはできません。そのため、契約の際に利用企業とファクタリング事業者で売掛金回収についての業務委託契約をおこない、売掛金の回収を利用企業におまかせするわけです。
ですから、2社間方式を採用するオンラインファクタリングでは、資金調達完了後に利用企業は売掛先から売掛金を回収し、それを一括してファクタリング事業者に渡す責任があります。
2社間方式の契約が大半を占めるオンラインファクタリングでは、売掛金回収とその引き渡しの業務がある点に注意してください。
海外からオンラインファクタリングが利用できるかどうかについてのまとめ
日本のオンラインファクタリングのほとんどがサービスエリアを国内に限定しています。したがって、海外から日本のオンラインファクタリングを利用するのは難しいです。
とはいえ、ごくわずかならが相談すれば海外からも利用できる可能性がある事業者、海外企業の売掛金でも買取している事業者が存在します。
輸出代金の回収に不安があるなら国際ファクタリングが利用可能です。国際ファクタリングは大手銀行系ファクタリング事業者がそのサービスを取り扱っています。
海外から商品を仕入れてそれを小売業者に販売しているなら、小売業者からの売掛金を資財にオンラインファクタリングの申込ができます。
海外から仕事をしている、海外企業を相手に仕事をしているという方でも、資金繰りの悩みがあればファクタリングを上手に使うことでその悩みを解決することが可能です。