ファクタリングの審査にAIが活用される時代！メリットやデメリットと選び方を解説
幅広い分野でAIが使われるようになり、ファクタリングの審査でも導入されるようになってきました。
AIの導入をアピールするファクタリング会社も増えている状況です。
ただ、ファクタリングの審査にAIが導入されていても、どのような特徴があるかイメージできないかもしれません。
今回は、AIを活用したファクタリングの審査について解説します。
目次
AIを利用したファクタリング審査の特徴
最初に、AIを利用したファクタリングの審査には、どのような特徴があるのかまとめて解説します。
基本的にはAIだけで審査
審査にAIを導入している場合、基本的にはAIだけで審査が実施されます。
今までのファクタリング審査は、基本的に人間が申し込み内容を評価して判断していました。
しかし、AIを導入しているファクタリング会社の場合、こちらだけで審査が完了するのです。
人間が介入することなく、AIが事前に学習した内容だけで審査していると考えましょう。
ただ、これはあくまでも原則であり、実際には人間が関与している可能性はあります。
審査の詳細については、ファクタリング会社の機密事項であるため、厳密な部分は利用者から確認できないのです。
オンラインで契約が完結
AIを活用したファクタリング会社は、契約がオンラインで完結するようになっているはずです。
審査のためには、データで情報を提供する必要があるため、基本的にオンライン申し込みを採用しています。
また、オンラインで申し込めるのであれば、そのままAIによる審査を実施でき、そのまま契約まで完了できるのです。
そのため、審査にAIを導入している会社は、オンラインファクタリングの会社と考えて差し支えないでしょう。
入金までが高速
オンラインファクタリングは、契約までの手続きが短時間で完了することが特徴です。
郵送など時間のかかるやり取りが発生しないため、審査に素早く取り掛かれるからだと考えれば良いでしょう。
これに加えて、審査部分をAIが実施することで、さらに素早く契約ができます。
例えば、AIが審査すれば、人間のように「忙しいために審査待ちが発生する」ということはほぼありません。
ほぼ待機時間なくファクタリングの審査を実施できるため、素早く正確に結果を出せるのです。
そして、最終的には利用者に対して、素早く現金を入金するところまで実現できます。
必要な書類が少ない
ファクタリングの申し込みに必要な書類は、会社によって大きく異なります。
AIファクタリングの場合、必要な書類が少ない傾向にあることが特徴です。
全てのファクタリング会社とは言い切れませんが、全体から見ると少ないと考えて良いでしょう。
このように必要な書類が少ない理由は、AIによって少ない情報からでも多角的に審査できるからです。
人間が審査する場合は、提供された多くの情報から、最終的な判断を下さなければなりません。
しかし、AIは事前に大量のデータを学習しているため、統計的な観点から申請内容に問題がないか判断できるようになっているのです。
基本的には2社間ファクタリングのみ
AIを利用した審査のファクタリング会社は、基本的に2社間ファクタリングのみを扱っています。
これは、他のファクタリング方法では、AIが学習すべき内容が多くなりすぎるからです。
また、3社間ファクタリングになると、売掛先の情報連携が必要となり、AIだけで完結できないことも理由にあります。
そのため、AIを審査に導入しているファクタリング会社では、3社間ファクタリングが利用できないと考えるべきです。
もし、何かしらの理由で3社間ファクタリングを利用したいならば、AIのみで審査する会社ではなく、別の会社へ依頼しなければなりません。
ファクタリングの審査にAIを導入している会社のメリット
ファクタリング会社の中でも審査にAIを導入していると、利用者にどのようなメリットを与えてくれるのかピックアップします。
全ての手続きが高速化される
部分的には繰り返しですが、AIを導入することによって、全ての手続きが高速化されます。
審査が高速化されるだけではなく、オンラインであることで全体的に高速化されるのです。
結果、最短ならば即日で現金を入金してもらえるようになり、資金繰りの改善に大きく役立ちます。
また、必要な書類が少ないファクタリング会社も多いことから、書類の準備にあまり時間が必要となりません。
これも幅広い意味で、ファクタリングの契約作業を短くしてくれるものだと言えるでしょう。
少額の売掛債権にも対応
AIによる審査を導入しているファクタリング会社は、少額の売掛債権にも対応している傾向があります。
例えば、ファクタリング会社によっては、1万円の売掛債権でも申し込みが可能です。
今までのファクタリング会社は、10万円や30万円など、ある程度の金額が必要でした。
それらと比較すると、利用のハードルが大きく下がったことはメリットと言えるでしょう。
このように少額の売掛債権も扱えるのは、審査に人間がほとんど関与しないからです。
今までのように、人件費の回収を意識する必要がなくなったことから、少額の売掛債権でも扱いやすくなっています。
どのような事業者でも利用可能
上記でも触れたように、AIが審査することによって、人間が関与する部分が少なくなりました。
その結果、売掛債権の金額が少ない小規模な事業者やフリーランスでも契約しやすくなっています。
フリーランス向けのファクタリング会社が登場するぐらいであり、今までのファクタリング業界とは大きく変化しました。
ただ、事業者を対象としているかは、ファクタリング会社によって少しずつ異なっています。
AIによる審査を採用していても、法人のみを対象としているファクタリング会社はあるため、個別の確認が必要です。
多くの業界や業種に対応
AIに審査を対応させることで、多くの業界や業種に対応できるようになっています。
今まででは対応が難しかった業界でも、AIを活用していればファクタリングできる可能性があるのです。
例えば、YouTuberなど「インフルエンサー」と呼ばれるような職業は、今まで存在しませんでした。
また、そもそも個人で活動する人は信用力が評価しにくく、ファクタリング会社は取り扱いを避けていたのです。
しかし、ファクタリングの審査に利用されるAIは、このような新しい職業についても学習しています。
そのため、今まではファクタリングが難しかったような職業でも、気軽に申し込めるようになりました。
ファクタリングの審査にAIを導入している会社のデメリット
審査にAIを導入していると、メリットだけではなくデメリットも生み出します。
こちらについても、同時に理解するようにしましょう。
柔軟な審査ができない
審査にAIを導入していると、基本的にはAIの判断だけで審査に通過するか決定されてしまいます。
そのため「担当者に交渉して柔軟な審査を実施してもらう」ということはできません。
AIが審査に通過できないと判断したならば、担当者もその決定に従うのです。
簡単にこれを覆してしまうと、AI審査の意味が薄れるため、変更されることがありません。
例えば、対面でのファクタリングならば、手数料が高くなってもファクタリングしてもらうことを依頼できるかもしれません。
しかし、AIによる審査ではそのような依頼はできず、事前に決められた枠組みの中でしか評価されないのです。
思わぬ審査落ちが発生する
利用者側に不手際があると、思わぬ審査落ちが発生することがデメリットです。
例えば、申請内容に入力誤りがあると、それが原因で審査に落ちてしまうかもしれません。
本人の落ち度ではありますが、利用者が全面的に責任を負うことになるのです。
これが対面の契約であると、申し込みの段階で誤りに気づき、担当者から指摘してもらえるかもしれません。
また、オンラインでも人間が審査している場合は、入力内容について問い合わせしてもらったり、入力誤りを修正して対応してもらったりできる可能性があります。
しかし、AIによるファクタリングの審査は、利用者による情報提供から審査完了まで、一気通貫で実施されるものです。
そのため、途中で入力誤りに気づいたり修正したりできず、誤った内容で申し込みしたら最後、思わぬ審査落ちが発生してしまいます。
ファクタリング以外のサービスが少ない
AIを導入しているファクタリング会社は、オンラインファクタリングが大半です。
そのため、ファクタリング以外のサービスが少なくなっています。
例えば、対面で契約するノンバンク系のファクタリング会社は、資金繰り改善に向けたコンサルティングなどを提供している場合があります。
ファクタリングの利用者に対して、様々なサービスを提供して差別化しているのです。
しかし、AIによる審査はこの部分で差別化しているため、付随するサービスには大きく期待できません。
すべての人が求めるとは限りませんが、一種のデメリットだと考えた方が良いでしょう。
審査にAIを導入している会社の選び方
審査にAIを導入しているファクタリング会社をどのように選べば良いか最後に説明します。
ファクタリング手数料
最初に意識しておいてもらいたいことは、ファクタリング手数料です。
手数料が高ければ高いほど、手元の現金が少なくなってしまうため、低い会社を選びましょう。
審査にAIを導入していると、人件費が抑えられ審査の精度も高まるため、手数料は相場よりも低いはずです。
ただ、ファクタリング会社によって方針はまちまちで、他のファクタリング会社と大差ないところもあります。
そのため、事前に細かく比較して、最終的に選択することが重要です。
入金までの期間
多くのファクタリング会社は、審査が完了した当日に入金してくれる段取りとなっています。
ただ、ファクタリング会社によっては、少々異なっている可能性があるため事前に確認しておきましょう。
もし、どうしても当日の入金を求める都合があるならば、入金までの期間について必ず確認しなければなりません。
審査にAIを導入しているファクタリング会社のまとめ
AIが多くの環境で活用されるようになり、ファクタリング会社の審査にも導入されるようになってきました。
これにより審査スピードが向上するなど、利用者にとってメリットが増えています。
ただ、それと同時に柔軟な審査ができなくなるなど、デメリットも生み出されているため注意しましょう。
なお、今回はAIの導入をアピールしている会社について解説しましたが、実は内部的に導入している会社もあるかもしれません。
また、これからAIが普及することによって状況が変化する可能性もあるため、そこも意識しておきましょう。