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ブラックリスト入りでもファクタリングを利用できる?審査に通る理由

融資を受けている方が、返済が遅れたり債務整理を実施したりすると異動、いわゆるブラックリストに入る場合があります。異動が登録された方は基本的に融資を受けられず、クレジットカードの発行も困難になります。

一方で、異動が登録されている間にファクタリングを利用できるのか、気になっている方も多いでしょう。

本記事では、異動が登録されている方のファクタリング利用や審査に通らない理由について詳しく解説します。

ブラックリスト(異動)に入るとはどんな状態?

一般的に「ブラックリストに入る」と言われている状態は、信用情報機関に異動情報が残っている状態のことを指します。決して「ブラックリスト」というリストに名前が記載されるわけではありません。

ここでは、ブラックリストに入っている状況について詳しく解説します。

ブラックリストとはなにか

一般的に使われるブラックリストとは、ローンやクレジットカードなどの信用取引において、返済遅延などの「事故情報(異動情報)」が信用情報機関に登録された状態を指す俗称です。例えば、以下のような情報が事故情報として登録されます。

  • 借金の長期にわたる返済の延滞(2カ月超)
  • 自己破産、任意整理などの債務整理の実施
  • 保証会社などによる代位弁済
  • 携帯電話端末の分割払い滞納
  • 奨学金の滞納

これらの情報はJICCやCIC、KSCといった信用情報機関で一定期間共有され、登録されている間は金融機関からの新規融資やカード作成などが困難になります。

ブラックリスト状態のペナルティ

信用情報機関に異動情報が登録されてしまうと、金融機関から「信用度が低い」と判断され、日常生活や事業運営において以下のような制約が生じます。

  • クレジットカードの新規作成や利用ができなくなる
  • 各種ローン(住宅・自動車・教育など)の審査に通らなくなる
  • キャッシングが利用できなくなる
  • 賃貸契約時の保証会社(信販系)の審査に影響が出る

信用情報機関に登録された情報は、5〜10年程度は保持されるため、その期間は資金繰りに大きな制限を受けることになります。

なお、信用情報は金融機関の間で共有される情報です。そのため、税金や公共料金の滞納は信用情報とは関係ありません。

ブラックリスト入り・債務整理後でもファクタリングを利用できる理由

ファクタリングは、売掛債権の譲渡によって資金を調達する方法であるため、異動が登録されている方でも利用可能です。ここでは、異動が登録されている方でもファクタリングを利用できる理由について、詳しく解説します。

総量規制の対象外であるため

総量規制とは、個人への貸付額を年収の3分の1までに制限する法律です。

総量規制があることで、悪質な業者が無理な借り入れを斡旋して、利用者が破産するリスクを防いでいます。一方で、債務超過に陥っている方が融資を受けたい場合には、総量規制により希望する融資を受けられないことがあります。

しかし、ファクタリングは融資ではなく、保有する売掛債権をファクタリング会社に売却する取引です。そのため、貸金業法が定める総量規制の対象外であり、債務超過に陥っている方でも問題なく利用できます。

審査で重視されるのは売掛先のため

銀行融資の審査では、融資を申し込む申込者自身の信用力や財務状況が最も重要視されます。しかし、ファクタリング会社が審査時に重視するのは売掛先の信用力と支払い能力です。

ファクタリング会社が資金を回収するためには、売掛先から確実に代金が回収できるかが最も重要です。そのため、仮に利用者が過去に金融事故を起こしていたとしても、売掛先が大企業や公的機関などの信用力が高い相手であれば審査を有利に進められるでしょう。

ファクタリング会社は信用情報機関に加盟していないため

異動情報は、信用情報機関(JICC、CIC、KSCなど)によって管理・共有されています。銀行や消費者金融などの貸金業者は、これらの信用情報機関に加盟しており、融資の際に必ず申込者の情報を照会しています。

しかし、ファクタリングは貸金業ではないため、信用情報機関に加盟していません。ほとんどのファクタリング会社はブラックリストを照会できないことから、異動が登録されている方でも問題なく利用できます。

融資ではなく資産の譲渡とみなされるため

ファクタリングとは、利用者が保有する売掛債権をファクタリング会社へ売却する取引です。この取引は、企業会計上では単なる資産の売買とみなされるため、ブラックリストに入っているか否かの問題とはほとんど関係のない取引として扱われます。

流動資産である売掛債権を売却して現金に換えるファクタリングの取引は、たとえるなら、会社が持っている車や設備といった資産を売却して現金化する取引とほぼ同じイメージだと言えます。

単なる資産の譲渡という性質を持つことから、主に審査対象となるのは譲渡される売掛金の価値、すなわち売掛金の価格や売掛先の信用力などです。

ファクタリングの審査に通らない原因

基本的に異動が登録されているか否かは、ファクタリングに影響を及ぼしませんが、別の理由で審査に通らない可能性もあります。ここでは、ファクタリングの審査に通らない原因について詳しく解説します。

売掛先に問題がある

ファクタリングの審査に落ちる原因のひとつが、売掛先の問題です。例えば、売掛先がすでに倒産寸前である、あるいは過去に不渡りを出しているなど、経営状況が著しく悪化していたとします。この場合、ファクタリング会社は売掛金を回収できないリスクが高いと判断し、審査を見送ることもあるくらいです。

また、売掛先が個人事業主や設立間もない法人など、信用力が低いとみなされる場合も審査に通らないケースがあります。

ファクタリング会社は確実に回収が見込める取引先を選ぶため、売掛先の信用力に問題がある場合は審査に通りにくくなるでしょう。

過去にファクタリング会社とトラブルを起こしている

過去にファクタリング会社との間で重大なトラブルを起こしていた場合も、審査落ちの直接的な原因となるケースもあります。該当するケースとして、ひとつの売掛金を複数のファクタリング会社に売却する二重譲渡や、架空の売掛金を持ち込んだ詐欺行為を過去にしていたなどです。

とくに悪質なケースの場合、その情報は業界内で共有されている可能性があり、ファクタリング業界で「要注意利用者」としてマークされていることもあります。これからファクタリングを利用する方は将来、他業者から断られる事態を避けるためにルールを守りましょう。

売掛金回収までの期間が長い

ファクタリング会社は、売掛金を買い取ってから売掛先から入金されるまでの期間が長いほど、未回収リスクが高くなると判断します。そのため、売掛金回収までの期間が長すぎると、審査落ちの原因となる可能性があるでしょう。

ファクタリングの対象となる売掛金の支払い期日は、1〜2カ月程度が目安です。そのため、入金予定が3カ月以上先の売掛債権の場合、審査が厳しくなる傾向にあります。

一方、売掛先の信用力が高く回収までの期間が短いと、ファクタリング審査に通りやすいため、申し込み前に売掛金の回収期間について確認しておくと良いでしょう。

あまりにも利用者の信用が低い

法人や事業主としての信用力が極端に低いと判断された場合、審査落ちの原因となるケースもあります。信用力が低いと判断されるケースの例は、以下のとおりです。

  • 税金の滞納が長期間続いている
  • 事業の実態が不明確である
  • 経営者が頻繁に変わっている
  • 提出書類に不審な点が多い

ファクタリング会社は、利用者自身が売掛債権を偽装したり、意図的に回収を妨害したりする詐欺リスクも警戒しています。そのため、上記のような状態に該当する可能性がある場合は、適切な対策を取ったうえで申し込みましょう。

ブラックリスト入りや債務整理後の方がファクタリングを利用する注意点

異動が登録されている方がファクタリングを利用する際には、手数料や悪徳業者、利用限度額に注意しましょう。ここでは、異動が登録されている方がファクタリングを利用する際に注意すべきポイントを詳しく解説します。

手数料の負担が大きい

ファクタリングを利用する際の手数料は、通常の融資を受けたときの利率よりも高くなる傾向があります。利用後に手数料で苦しむ状況を避けるため、各社の手数料を事前に確認しておきましょう。

異動が登録されている場合、手元に現金がないことも珍しくありません。そのため、手数料の負担が少し大きくなっただけで、資金繰りを圧迫してしまうこともあるでしょう。手数料負担による資金繰りの悪化を避けるため、事前に手数料率を把握し、計画的に利用することが重要です。

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悪徳業者に引っ掛かりやすい

ファクタリング会社の中には、高額な手数料を請求する悪質なケースもあります。こうした悪質な業者を利用しないようにするために、申し込み前に業者選びを入念に行うことが大切です。

ブラックリスト入りしている方は、資金調達が上手くいかず、資金繰りに困っているケースも多いでしょう。そうした利用者の状況につけ込み、法外な手数料を提示したり、ファクタリングを装った貸付(偽装ファクタリング)などを行ったりする悪質な業者もあります。とくに、契約書の内容が不明確であったり、審査手続きが異常に早かったりする業者は要注意です。

また、安全性の高い取引を行うためには、複数のファクタリング会社に見積もりを取り、手数料や契約条件を比較検討することも重要です。

売掛金の範囲内しか利用できない

ファクタリングは資金調達の手段として有効ですが、利用できる金額は売却する売掛金額までです。銀行融資のように、事業計画や担保価値に基づいて希望額を借り入れられない点には注意しましょう。

例えば、必要な資金が500万円でも、ファクタリング会社に売却できる売掛金が300万円しかなければ、不足分の200万円は別の手段で用意しなければいけません。

異動が登録されている方は、基本的に融資を利用できないため、資金調達の手段が限られています。ファクタリングを利用しても不足する分は、資産を売却したり、知人に借りたりなどの手段で集める方法を検討してみてください。

ブラックリスト入りの方でもファクタリングは利用できる

ブラックリスト入りしている状態は、銀行融資やカードローンの審査において大きな問題になる一方で、ファクタリングの審査には通る可能性があります。

ファクタリングは融資ではなく「売掛債権の売買・譲渡」であり、ファクタリング会社は貸金業者ではありません。そのため、信用情報機関に加盟しておらず、異動の有無に左右されることなく利用できます。

ただし、異動が登録されている方は資金繰りが逼迫状態にあることも多く、悪質なファクタリング会社のターゲットになりやすい点には注意しましょう。利用する際には、複数の会社に見積もりを取り、手数料や契約内容を比較することが重要です。

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監修者 三坂大作
本記事の監修者
三坂 大作(ミサカ ダイサク)
ヒューマントラスト株式会社 統括責任者・取締役

東京大学法学部卒業後、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。ニューヨーク支店での非日系企業向けコーポレートファイナンス担当を経て独立。企業の成長を資金面から支えるファイナンスの専門家として、30年以上にわたり中小企業の財務戦略・資金調達を支援。

資格・登録情報
・経営革新等支援機関
・貸金業務取扱主任者
・貸金業登録:東京都知事(1)第31997号
野田晃司

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