ファクタリングは月末の資金調達に有効な手段!仕組みや種類、メリットを解説
支払いサイトが長く設定されている売掛債権を保有していると、入金があるまでは手元資金で資金繰りをする必要があります。
しかし、手元資金が少ない事業者は資金繰りが苦しくなり、月末の支払いができなくなる可能性があります。
最悪の場合、黒字倒産をしてしまうかもしれません。
月末の支払いに間に合わせるためには、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングは入金スピードが早く、月末の資金調達に有効な手段だといえます。
そこでこの記事では、ファクタリングの仕組みや種類、メリットについて解説していきます。
月末の支払いが苦しいと悩んでいる事業者は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
目次
月末は資金繰りが苦しくなりやすい
事業を営んでいると、月末の資金繰りに苦しむことがあります。
月末は人件費や借入などの支払いが集中するため、手元資金が少なくなりがちです。
ここからは月末の資金繰りに関連した、下記の内容について見ていきましょう。
1. 支払いサイトは取引先によって異なる
2. 黒字倒産の危険性がある
1.支払いサイトは取引先によって異なる
日本国内では掛取引が一般的です。
掛取引は商品やサービスを提供した際に代金を支払わず、一定期間内の取引代金をまとめて後払いする仕組みです。
この取引期間の締め日から支払期日までの期間を、支払いサイトと呼びます。
支払いサイトの多くは月末締め翌月末払いです。
月にもよりますが、30日ほどで入金が完了することから、30日サイトと呼ばれることがあります。
ただ、月末締め翌々月払いの60日サイトや、さらに長い90日サイトもあります。
このように、取引先によって支払いサイトは異なるのです。
2.黒字倒産の危険性がある
黒字倒産とは、利益が出ているのにも関わらず、手元資金の不足により倒産してしまうことを指します。
企業は一定の売上があっても、回収できなければ現金の不足につながります。
現金が不足した状態が続くと資金繰りが立ち行かなくなり、経営ができなくなってしまうのです。
黒字倒産は適切な財務管理ができていなかったり、予測不能なリスクが顕在したりしたときに起こります。
また支払いサイトが長いケースも、黒字倒産を引き起こす要因となり得ます。
月末に手元資金を用意しておくことは、黒字倒産を回避する手段のひとつです。
支払いサイトや月末の手元資金残高を確認しておき、黒字倒産に備えましょう。
ファクタリングの仕組み
月末に手元資金がなければ、黒字倒産をしてしまうかもしれません。
このような危機的状況の助けとなるのがファクタリングです。
ファクタリングは売掛債権を早期現金化するサービスです。
ファクタリング会社が支払期日前の売掛債権を買い取り、ファクタリングの利用者に買取代金を入金します。
買取代金の入金スピードは早く、申込から入金まで最短即日で完了するファクタリング会社があります。
月末の資金繰りが苦しくても、ファクタリングを利用すれば迅速に手元資金を用意できるでしょう。
ファクタリングの種類
ファクタリングには下記の2種類があります。
1. 2社間ファクタリング
2. 3社間ファクタリング
それぞれの特徴について見ていきましょう。
1.2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、ファクタリングの利用者とファクタリング会社で取引をします。
2社間ファクタリングでは売掛先との取引はありません。
売掛先から入金された売掛金は、ファクタリングの利用者がファクタリング会社に支払います。
売掛先が取引に関与しないことから、厳しめの審査がおこなわれます。
売掛先の信頼度はもちろんのこと、ファクタリングの利用者の人柄もチェックされるので、誠実な対応を心がけましょう。
2社間ファクタリングは入金スピードの早さが強みです。
最短即日で入金できるのは、この2社間ファクタリングです。
また、売掛先に知られずに取引が完了する点もメリットだといえるでしょう。
ただし、2社間ファクタリングは売掛債権の二重譲渡のリスクがあります。
そのため、3社間ファクタリングよりも手数料が高めに設定されるケースが多いです。
2.3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、ファクタリングの利用者とファクタリング会社に加えて、売掛先も契約に関係します。
売掛金は売掛先がファクタリング会社に直接支払います。
ファクタリングの利用者は、売掛金をファクタリング会社に振り込む必要はありません。
3社間ファクタリングは2社間ファクタリングよりも売掛金の未回収リスクが低いので、手数料は低めに設定されます。
手数料をおさえたい事業者におすすめの契約形態だといえるでしょう。
ただし、売掛先にファクタリング利用の事実を知られてしまいます。
信頼関係が構築できていれば問題ないかもしれませんが、今後の取引に悪影響を及ぼす可能性は否定できません。
ファクタリングのメリット5選
ファクタリングを月末の資金調達方法として利用するためには、メリットを最大限に活かすことをおすすめします。
ここからは、ファクタリングのメリットを5つ解説していきます。
1. 支払いサイトが短縮できる
2. 売掛金の未回収リスクはファクタリング会社が負う
3. 借入とならない
4. 売掛先に知られずにすむ
5. 自社の業績は審査にほとんど影響しない
1.支払いサイトが短縮できる
ファクタリングは支払いサイトの長い売掛債権でも売却できます。
60日サイトや90日サイトのように、長めの支払いサイトが設定されていたとしても、待つ必要はありません。
すぐに資金を用意したい事業者にとっては、メリットに感じるでしょう。
2.売掛金の未回収リスクはファクタリング会社が負う
売掛金を確実に回収できるかどうかは、誰にも分かりません。
売掛先が倒産してしまうと、売掛金の全額回収はむずかしいでしょう。
ファクタリングを利用すれば、売掛金の未回収リスクはファクタリング会社が負うこととなります。
リスクヘッジとしてファクタリングを利用してもよいでしょう。
3.借入とならない
繰り返しとなりますが、ファクタリングは売掛債権を現金化して資金調達をします。
売買契約を結ぶこととなるので、借入に該当しません。
負債を増やさずに、手元資金を増やせます。
4.売掛先に知られずにすむ
ファクタリングは便利な資金調達方法ですが、利用を疑問視する売掛先が存在するかもしれません。
売掛先によっては「手元資金が少ないのではないか」と勘繰られてしまい、今後の取引に悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで2社間ファクタリングで契約すれば、売掛先に知られずに資金調達ができます。
5.自社の業績は審査にほとんど影響しない
ファクタリングで重視されるのは、売掛先の信用度です。
たとえ自社が赤字決算だったとしても、信頼できる売掛先であれば、問題なく審査に通過できます。
もし審査に通るか心配であれば、3社間ファクタリングを選択しましょう。
3社間ファクタリングは売掛先も取引に関係するため、2社間ファクタリングよりは審査に通る可能性が高いです。
ファクタリングのデメリット3選
月末にファクタリングを利用した資金調達をする際は、デメリットについても知っておきましょう。
ここからは、ファクタリングのデメリットを3つ解説していきます。
1. 手数料が引かれた金額が入金される
2. 資金調達ができるのは売掛債権の額面の範囲内
3. 悪徳業者と契約するリスクがある
1.手数料が引かれた金額が入金される
ファクタリングは比較的、高額な手数料がかかります。
この手数料が引かれた金額が入金されます。
利用するファクタリング会社や契約形態などによって、手数料が変動する仕組みです。
場合によっては、20%近くもの手数料が発生するケースがあります。
売掛債権の額面のすべてを、現金化できるわけではありません。
2.資金調達ができるのは売掛債権の額面の範囲内
ファクタリングの仕組み上、資金調達ができるのは売掛債権の額面の範囲内です。
多額の資金調達を希望する場合は、ファクタリング以外の方法も検討しましょう。
3.悪徳業者と契約するリスクがある
ファクタリング業界で問題となっているのは、ファクタリング会社を装った悪徳業者の存在です。
悪徳業者はファクタリング業を営んでいると見せかけて、違法な貸付をおこなっています。
悪徳業者と契約するリスクを軽減するために、下記の対策を講じてみましょう。
・公式サイトにアクセスして、会社が実在しているか確認する
・連絡先が携帯電話番号になっていないか調べる
・会社名をインターネットで調べ、口コミや評判をチェックする
もし少しでも怪しいと感じたときは、契約をしないようにしましょう。
ファクタリングによる月末の資金調達に関するまとめ
月末に手元資金が不足すると、事業を継続できなくなる可能性があります。
最悪の場合、黒字倒産となってしまうかもしれません。
月末の資金繰りを改善したい場合は、ファクタリングがおすすめです。
ファクタリングはスピーディな資金調達が可能です。
申込から入金までが最短即日で完了するファクタリング会社もあり、黒字倒産の防止につながるでしょう。
月末の資金不足に悩んでいる事業者は、ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。