ファクタリングの手数料は定額?内訳や手数料の相場や選び方を解説
ファクタリングを契約する際には手数料を支払わなければなりません。
どのようなファクタリング会社を利用しても、手数料は必ず発生するため、契約前の確認が重要です。
手元に残るお金を増やすためには、可能な限り手数料の低いファクタリング会社を選択したほうが良いでしょう。
今回はファクタリングの手数料と、手数料を比較する際に考慮したい、定額制と変動性について解説します。
目次
ファクタリングとはなにか
ファクタリングとは、保有する売掛債権を譲渡して、短期間で現金化する取引です。
一般的に、売り上げが成立しても入金されるまでには時間がかかりますが、ファクタリングであればこの時間を短縮できます。
短期間で現金を調達する必要がある場合など、売掛債権の支払日を待ってられない場合に、ファクタリングは大きな効果を発揮してくれるのです。
ただ、ファクタリングを契約する際には、ファクタリング会社へと必ず手数料を支払わなければなりません。
手数料の詳細はファクタリング会社によって異なり、定額の場合もあれば変動する場合もあります。
手元に残る金額を大きく左右する部分であるため、ファクタリングを利用する際は手数料を考慮しなければならないのです。
ファクタリングで生じる手数料の内訳
ファクタリングで生じる手数料は、契約するファクタリング会社によって少々異なります。
今回は、どのような手数料を請求される可能性があるのかを紹介します。
買取手数料
買取手数料は、どこのファクタリング会社でも請求されるものです。
一般的に、ファクタリングで手数料が発生するといえば、買取手数料であると理解すれば良いでしょう。
基本的には、定額で計算できるように定められていて、例えば申し込み金額の10%などとされています。
なお、ファクタリング会社によっては、買取手数料を定額として、以下で解説する諸経費を含めている場合があるため注意しなければなりません。
例えば、買取手数料が高いように見えるものの、印紙代や振込手数料なども含まれていることで、実質的には安く抑えられていることがあるのです。
買取手数料がどのような支払いを指すかは、ファクタリング会社によって方針が異なるため、詳細は細かく確認する必要があります。
債権譲渡登記費用
ファクタリングを契約するにあたって、債権譲渡登記が必要になる場合があります。
これは、売掛債権の保有者がファクタリング会社に移ったことを示すための登記で、法務局で手続きしなければなりません。
法務局での手続きには、登録免許税が発生するため、この費用を利用者側が負担するのです。
また、登記にあたって書類作成が必要になるため、この作業を専門家に依頼すると追加で費用が発生します。
債権譲渡登記費用は、個別に請求されることもあれば手数料として定額で請求されることもあるものです。
なお、ファクタリングの契約に際して必ず債権譲渡登記が発生するわけではないため、手数料に含まれるかどうかは確認しておいた方が良いでしょう。
印紙代
紙の契約書を利用する場合、契約金額によって印紙を貼り付けしなければなりません。
このような印紙代も、利用者の負担になることが一般的であり、手数料の一種として請求されます。
支払う金額は、ファクタリングの取引金額に左右されますが、法律で定められた定額であるため、事前に確認しておくことが重要です。
なお、ファクタリング会社によっては手数料を定額で計算できるように、事前に印紙代も含めている場合があります。
また、オンラインファクタリングの場合は印紙を貼り付ける必要がないため、手数料に印紙代は含まれません。
振込手数料
振込手数料が発生する場合は、これを手数料として請求することが一般的です。
ただ、振込手数料は利用している金融機関や金額によって変動するため、実費ではなく定額で請求されるケースが多く見られます。
一般的な振込手数料と大きな差異はないものの、実際の金額とは限らないため注意しなければなりません。
なお、振込手数料については定額であるものの、買取手数料とは別に請求されることが多くあります。
出張費
契約に際してファクタリング会社の担当者が出張する場合は、出張費が請求されます。
例えば、公共交通機関を利用するならばそれらの費用を請求されるのです。
ただ、出張費については定額を請求される場合と実費を請求される場合があります。
手続きを簡略化するために、定額にしているファクタリング会社もありますが、細かく計算して請求してくるファクタリング会社もあるのです。
場合によっては、出張費が想定よりも高額になることも考えられるため、どのような仕組みで請求されるのか確認しておきましょう。
ファクタリングの買取手数料は定額と変動のどちらが良いか
ファクタリングの手数料でも変動しやすい部分は買取手数料です。
定額のファクタリング会社もあれば、変動するファクタリング会社もあります。
どちらのファクトリング会社を選択すべきか、それぞれの場合について解説します。
定額を選択すべき場合
ファクタリング手数料のうち、定額を選択すべき場合は、手数料を素早く計算したい時です。
一般的に、ファクタリングの手数料は申し込みしてみないと実際に金額が把握できません。
手数料を比較したい場合は、いくつかのファクタリング会社から見積もりを取って、依頼先を決定する必要があります。
ただ、ファクタリングの手数料が定額であれば、このように見積もりを取ってから判断する必要はありません。
Webサイトなどで公開されている手数料が適用されるため、具体的に支払う金額が速やかに把握できるのです。
急いでファクタリングを申し込みたい場合など、手数料を速やかに把握したいならば、定額を選択しましょう。
変動を選択すべき場合
ファクタリング手数料のうち、定額を選択すべき場合は、手数料をできるだけ抑えたい時です。
定額ではなく変動のファクタリング会社を選択すると、申し込み条件によっては手数料が下がる可能性があります。
実際に適用される手数料は、ファクタリング会社に見積もりしてもらうまで把握できませんが、想定よりも低い手数料が提示される可能性があるのです。
特に、高額な売掛債権をファクタリングするならば、手数料が下がる可能性があるため、定額よりも変動のあるファクタリング会社が良いと考えられます。
ただ、見積もりの取得に時間を要することから、複数のファクタリング会社を比較すると、申し込み先を決定するまでに時間を要する可能性があるため注意は必要です。
ファクタリングの手数料相場
ファクタリングの手数料には相場があるため、定額の場合でも変動の場合でも、これを踏まえておきましょう。
2社間ファクタリング
2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社の間で契約が完結する方法です。
この場合、ファクタリング手数料は10%から20%程度が相場となっています。
ファクタリングの中でも手数料が高くなる傾向にあり、その理由はファクタリング会社のリスクが高い方法だからです。
利用者が、売掛先からの入金をファクタリング会社へと支払う必要があり、以下の3社間ファクタリングよりも未回収のリスクが高いことから手数料が高く設定されています。
3社間ファクタリング
3社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社、売掛先で契約する方法です。
この場合、ファクタリング手数料は1%から10%程度と低く設定されています。
これは、売掛先がファクタリング会社に入金する仕組みであり、ファクタリング会社のリスクが低いからです。
契約時の事務作業は少し増えてしまいますが、手数料の相場が低いため、費用を抑えやすくなっています。
ファクタリングの手数料は定額であるかについてのまとめ
ファクタリングの手数料はいくつかの要因によって変動するため、完全に定額ということはほぼありません。
ただ、可能な限り手数料を計算しやすいように、割合で定額としているファクタリング会社も見受けられます。
とはいえ、最終的なファクタリング手数料は申し込みしてみなければわからないことも多いため、必要に応じて見積もりを取得するなどしてみましょう。