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他社利用中に別のファクタリング事業者を使うことは可能!?可能といえる理由やその効果をわかりやすく紹介

ファクタリングで資金調達をしている会社経営者の中には、他社利用中に別のファクタリングを利用することが可能かどうか知りたいという方がおられます。その中には、現在利用中のファクタリング事業者とは別に、2,3社目との契約を考えている方もおられるでしょう。

結論から先に述べれば、他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することは可能です。

そこで、本記事では他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することが可能といえる理由、ファクタリング事業者の複数利用で得られるメリット、他社利用中に別の事業者を使うときの注意点などを紹介します。

他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することは可能!?

他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することは可能です。問題ありません。

それは、ファクタリングが借入による資金調達ではなく、売掛債権という会社の保有資産を売却しておこなう資金調達手段だからです。

他社利用中でも別のファクタリング事業者を利用することが可能であることを例えで考えてみましょう。

着なくなった服、使わなくなった家電や玩具などが複数あれば、1店舗だけでなく、複数の古着屋やリサイクルショップを訪問し、高い買取代金を提示した店舗で買取してもらうことが可能です。

他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することもそれと同じです。1社とファクタリング契約をしたからといって、現在保有している別の売掛債権、将来発生する売掛債権についても同じ事業者で買取依頼しなければならないという決まりはありません。

実際に古着屋やリサイクルショップは、他店舗利用中のお客様が転売できる別の商品を持ち込めば、それをよろこんで買取します。

それと同じように、ファクタリング事業者は、他社利用中の会社が別の売掛債権を持ち込めば、喜んで買取してくれます。

もちろん、お気に入りの古着屋やリサイクルショップがあれば、そこだけを利用する方がおられるように、ファクタリングについても納得できるサービスを提供する事業者が1社見つかれば、そこだけを利用することも可能です。

信用情報機関に利用履歴が残らない

他社利用中に別の事業者を使うことは可能といえる別の理由は、ファクタリングの利用履歴は信用情報機関に登録されないという点です。

銀行やノンバンクの融資やローンを利用すれば、申込や借入の事実が利用履歴として信用情報機関に登録されます。

しかし、ファクタリングを申し込み資金調達しても、その利用履歴が銀行やノンバンクが利用登録している信用情報機関に記録として残ることはありません。

ファクタリングにはこうした特徴があるので、他社利用中でも別の事業者を使うことが可能です。その点を少し詳しく説明しましょう。

銀行やノンバンクから借入した場合、信用情報機関に利用履歴が登録されるので、別の銀行やノンバンクに新たな借入を申し込んでも、信用情報機関の情報を閲覧されて「すでに他社利用中なので、うちからさらに借入すれば返済が困難になる」とみなされ、審査通過が厳しくなります。

ファクタリングを利用しても信用情報機関に利用履歴が登録されることはなく、別の事業者が信用情報機関に利用履歴の照会を依頼することもありません。

したがって、他社利用中でも別の事業者に申込をすることが可能です。

他社利用中に別の事業者を利用するシチュエーションとは?

他社利用中に別のファクタリング事業者を利用するシチュエーションとはしては、次のものがあります。

 他社から見積もりを取る
 複数の売掛債権を保有している
 利用目的が違う2種類以上のファクタリングサービスを利用する

それぞれのシチュエーションについて、具体的な内容を説明します。

他社に見積もりを依頼する

他社利用中でも別のファクタリング事業者に見積もりを依頼するという状況があります。次の買取依頼を検討している売掛債権について複数社から見積もりを取れば、買取額や手数料を比較することが可能です。

現在利用している事業者と新しく見積もりを取得した事業者のサービスを比較し、最も高い買取額、最も低い手数料を提示した事業者と契約できます。

資金調達完了までに時間的余裕がある状況なら、相見積もりを取得して優秀なサービスを提供するファクタリング事業者を探すことが可能です。

複数の売掛債権を保有している

複数の売掛債権を保有していれば、他社利用中に別のファクタリング事業者を利用することが可能です。

たとえば、製造業を営む○○社は、商品の販売先である卸売業者のA社の売掛債権はすでにファクタリング事業者□□社に買取依頼しています。

○○社は商品の別の販売先である小売業者のB社とC社の売掛債権の売却も検討しています。

この状況では、次のように売掛債権をファクタリングすることが可能です。

 卸売業者A社の売掛債権はファクタリング事業者□□社に買取依頼中
 小売業者B社の売掛債権はファクタリング事業者△△社に買取依頼する
 小売業者C社の売掛債権はファクタリング事業者◇◇社に買取依頼する

A社B社C社の売掛債権を1つのファクタリング事業者で買取依頼することも可能です。一方で、上記の例のように、複数ある売掛債権を別々のファクタリング事業者に買取依頼することも問題ありません。

利用目的が違う2種類以上のファクタリングサービスを利用する

ファクタリングサービスにはいくつかの種類があります。したがって、利用目的が違う2種類以上のファクタリングサービスを利用することが可能です。

ファクタリングサービスで利用したいものがいくつかあっても、1社だけでそのサービスすべてを提供できない場合、自ずと2社以上のファクタリング事業者を使うことになります。

ファクタリングサービスの種類は以下の通りです。

 買取型ファクタリング
 医療ファクタリング
 将来債権ファクタリング
 保証型ファクタリング
 一括ファクタリング
 国際ファクタリング

資金調達手段としてのファクタリングは、売掛債権を買取してもらい資金調達するので、買取型ファクタリングと呼ばれます。

保証型ファクタリングと呼ばれるサービスもあり、これは信用力に不安がある売掛先からの売掛金に保険を掛けて、売掛金未回収への備えとするものです。

保証型ファクタリングは、高額な売掛金を支払う売掛先、信用力評価があまり高くない売掛先に対して使われます。

会社によっては、A社の売掛債権には買取型ファクタリング、1回の取引額が高額なB社の売掛債権には保証型ファクタリングという具合にサービスを使い分けたいというニーズがあるでしょう。

こうしたケースでは、1社で両方のサービスを提供できるのであれば、1社だけで契約できます。しかし、そうでない場合はサービスごとに事業者を使い分けることが可能です。

他社利用中に別のファクタリング事業者を使うことの効果

買取型ファクタリングにおいて、他社利用中に別のファクタリング事業者を使うことの効果には次のものがあります。

 債権の額に応じた事業者を選べる
 手数料コストのカット
 自社のニーズに適応した事業者を選べる

それぞれのメリットについて、具体的な内容を解説します。

債権の額に応じた事業者を選べる

買取型ファクタリングを扱う各事業者は、自社の資金力や運営方針に基づき、買取可能額の上限と下限を設定しています。

買取額の上限が500万円、1,000万円以上といった大手の事業者は、高額債権の買取には強いですが、10万円、50万円程度の少額債権の買取には基本的に対応していません。

一方で、少額債権の買取に特化した事業者も存在します。

したがって、高額債権と少額債権を同時に保有しているのであれば、債権の額面により事業者を使い分ければ、サービスや手数料の面でお得にファクタリングサービスを利用することが可能です。

たとえば、銀行系やノンバンク系の大手事業者は、資金力があるので、高額債権の買取に対応しており、手数料も低く設定されています。

一方で、独立系ファクタリング事業者の中には、少額債権の買取に特化しており、申込日の即日審査・即日入金に対応しているところもあるので、少額債権でも今日明日中の資金化が可能です。

他社利用中でも、別に高額あるいは少額の売掛債権を保有しているのであれば、その額面に応じた別の事業者を選ぶことをおすすめします。

手数料コストのカット

他社利用中に別のファクタリング事業者を使う場合、他社利用中であることを新しく契約するファクタリング事業者に上手に伝えれば、手数料を下げるなどのサービスをしてくれる可能性があります。

ファクタリング事業者は、新規の顧客を競合他社に奪われるのを防ぎ、出来れば自社を継続的に利用してほしいと考えているからです。

しかし、他社利用中であることを交渉材料にし、強引に手数料の値下げを求めれば、面倒な客とみなされ、契約を断られる可能性もあります。

したがって、他社利用中であることを交渉材料にした手数料カットは、あくまで1つの可能性に過ぎず成功が保証された方法ではない点に注意してください。

自社のニーズに適応した事業者を選べる

他社利用中であっても別の新しい事業者を使えば、それぞれのサービスを比較することが可能です。比較した結果から、自社のニーズに適合した事業者を選び、最終的にそこと契約できます。

比較できるファクタリング事業者のサービスは以下の通りです。

 申込方法
 提出書類
 審査の方法
 ヒアリングの有無・ヒアリングがあればその内容
 手数料
 申込から入金完了までの期間
 売掛金の回収方法
 アフターケアなど

複数のファクタリング事業者を利用し、現在使っているファクタリング事業者よりも新しい事業者のサービスの方が優れている点がわかったなら、乗り換えを検討できるでしょう。

他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときの注意点

他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときの注意点は以下の通りです。

 二重譲渡
 事業者ごとの申込方法や提出書類の違い
 審査が厳しくなる可能性がある

二重譲渡

他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときには二重譲渡に注意してください。

売掛債権の二重譲渡は、ファクタリング事業者□□社で買取してもらった売掛債権について、別の△△社や◇◇社にも買取依頼をする行為です。

ファクタリング事業者が他社への譲渡が済んだ売掛債権を買取すれば、複数の事業者が債権回収の権利を同時に主張することになるので、売掛金回収が相当困難になります。

したがって、二重譲渡はファクタリングにおける禁止行為です。

申込企業が故意でなく過失で二重譲渡をする可能性があります。故意か過失かのいずれを問わず、二重譲渡は犯罪となるので、他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときは二重譲渡に十分注意してください。

事業者ごとの申込方法や提出書類の違い

他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときは、申込方法や提出書類の違いに注意してください。事業者ごとに申込方法や必要な書類の種類には違いがあるからです。

したがって、他社利用中に別のファクタリング事業者を使うときは、申込手続きを始める前に、事業者ごとに申込方法や提出書類を確認し、必要なものを準備してください。

審査が厳しくなる可能性がある

他社利用中に別のファクタリング事業者を申込すれば、新しく申込した事業者による審査が厳しくなる可能性があります。

ファクタリング事業者が他社利用中であることを知れば、二重譲渡などを疑うかもしれません。二重譲渡の疑いがかかれば審査通過できない、通過しても手数料が高くなる可能性があります。

他社利用中に別の事業者を使うことは可能かどうかについてのまとめ

本記事では、他社利用中に別のファクタリング事業者を使うことが可能かどうかを解説しました。

複数の売掛債権を保有しているなら、他社利用中でも別のファクタリング事業者での資金調達は可能です。

さらに、他社利用中でも別のファクタリング事業者から見積もりを取ることができます。

買取型ファクタリング以外のファクタリングサービスを利用する場合、現在利用中の事業者がそのサービスを提供していないなら、別の事業者を使うことが可能です。

高額債権・少額債権の両方があるなら、それぞれの買取に強い事業者を選べば、手数料を節約し資金調達できます。

他社利用中でも別のファクタリング事業者を使えば、時間や手間、コストを節約し効果的に資金調達ができるでしょう。