ファクタリングは安全な資金調達方法なのか?安全性の高いファクタリング会社の選び方を解説
「ファクタリングは安全な資金調達方法なのか知りたい」
「ファクタリングは危ないという噂を聞いたけど本当?」
このようにファクタリングの安全性に疑問を持ち、利用することに躊躇している事業者も少なくありません。
ファクタリングは安全な資金調達方法なのでしょうか。
この記事ではファクタリングの安全性や、安全なファクタリング会社の選び方について解説していきます。
ファクタリングの安全性を把握した上で、利用するかどうかを判断するとよいでしょう。
目次
ファクタリングは安全な資金調達方法なのか
ファクタリングは安全な資金調達方法なのでしょうか。
まずはファクタリングについての理解を深めていきましょう。
1. ファクタリングとは
2. 債権の譲渡は合法である
1.ファクタリングとは
ファクタリングとは自社が保有している売掛債権を、ファクタリング会社に売却して資金を調達する方法です。
日本の商取引では掛取引が一般的です。
掛取引では商品やサービスを提供した際、その場で現金を受け取らずに後日代金が入金されます。
そのため、代金を受け取るまでの支払期日が長く設定されている場合、資金繰りが悪化する可能性があります。
そこでファクタリングを利用して支払期日を待たずに売掛債権を現金化することで、資金ショートを防げるのです。
2.債権の譲渡は合法である
「売掛債権を第三者に譲渡するのは違法なのでは?」と疑問に感じる事業者もいることでしょう。
しかし、債権譲渡は違法ではありません。
債権法の民法第466条には「債権は、譲り渡すことができる」と明記されています。
さらに経済産業省は売掛債権を利用した資金調達方法の利用を推進しています。
2020年4月1日に債権法が改正され、さまざまな制限が撤廃されました。
ファクタリングは合法な資金調達方法なので、安全性に問題はないといえるでしょう。
ファクタリングの安全性が疑われる理由3選
ファクタリングは合法的な資金調達方法だということが分かりました。
しかし、ファクタリングの安全性が疑われるのには理由があるはずです。
ファクタリングの安全性が疑われる理由としては、下記の3つが考えられます。
1. 違法な貸金業者が存在している
2. 金融庁が注意喚起をしている
3. 過去に摘発された業者が存在する
それぞれの理由について見ていきましょう。
1.違法な貸金業者が存在している
多くのファクタリング会社は健全なサービスを提供しており、安心して利用できます。
しかし、中には違法な貸金業者が存在しているので注意が必要です。
違法な貸金業者は貸金業の登録をおこなわず、ファクタリング会社を装っています。
ファクタリングと見せかけて貸付をしようと考えているのです。
2.金融庁が注意喚起をしている
ファクタリングの安全性を疑う事業者の中には、金融庁が注意喚起をしていることが気になっているのかもしれません。
しかし、金融庁が注意喚起しているのは「給与ファクタリング」です。
給与ファクタリングは個人の給料を債権と見立て、給料日前に買い取るサービスのことです。
給与ファクタリングは貸金業であり、ファクタリングとはサービスの内容が異なります。
給与ファクタリングには「ファクタリング」という名称が付けられているため、同じサービスとして捉えてしまうことも無理はないでしょう。
3.過去に摘発された業者が存在する
過去にはファクタリングを装った業者が摘発された事例があります。
このような事例を見ると「ファクタリングは危険だ」と考えてしまうかもしれません。
しかし、摘発された業者は一般的なファクタリングをおこなっておらず、違法な貸付をおこなっていました。
被害に遭わないためにも、ファクタリングに対して正しい知識を得ることが大切です。
安全性の高いファクタリング会社の選び方6選
安全な資金調達方法であるファクタリングを利用するには、安全性の高いファクタリング会社を選ぶとよいでしょう。
安全性の高いファクタリング会社の選び方として、下記の6点を意識することをおすすめします。
1. 実績が十分にある
2. 手数料が相場の範囲内である
3. 担当者の対応が丁寧
4. 償還請求権がない契約である
5. 売掛金の支払方法が一括である
6. 担保や保証人を求められない
選び方のポイントについて一つずつ解説していきます。
1.実績が十分にある
これまでの実績が十分にあれば信頼に値します。
ファクタリング会社はノウハウが蓄積されていき、よりよいサービスを提供できるようになります。
ファクタリング会社の実績は公式サイトのトップ画面や「実績」などに記載されているケースが多いです。
2.手数料が相場の範囲内である
手数料が相場の範囲内であるのかも確認しておきましょう。
ファクタリングの手数料の相場は2社間ファクタリングで10%から20%、3社間ファクタリングは2%から10%が目安です。
高すぎる手数料はもちろん、あまりにも低く設定されているときも注意が必要です。
なぜなら、はじめに手数料を低く提示しておき、あとから追加費用を請求される可能性があります。
手数料をできるだけおさえたいという気持ちは十分理解ができます。
ただし、手数料の低さだけで契約をしないように気をつけてください。
3.担当者の対応が丁寧
担当者が丁寧に対応してくれるファクタリング会社は、安全性が高いと判断できます。
ファクタリングの担当者の対応は数字では表せません。
そのため判断がむずかしいところですが、下記のポイントをチェックしてみてください。
・手数料について聞いた際、あいまいな回答ではぐらかす
・十分な説明もないまま、契約を急かしてくる
・ぶっきらぼうな口調である
顧客を大切にしないファクタリング会社と契約をした際は、のちのちトラブルに発展する可能性があります。
親切さを感じなければ契約を見送ったほうがよいでしょう。
4.償還請求権がない契約である
ファクタリングは原則として償還請求権のない契約を結びます。
売掛金が回収できなくなった際、償還請求権のない契約を結んでいればファクタリングの利用者は責任を負う必要はありません。
償還請求権がある契約では売掛債権の譲渡ではなく、借入の可能性があります。
安全にファクタリングを利用するためにも、償還請求権がない契約であることを確認しましょう。
5.売掛金の支払方法が一括である
ファクタリングでは売掛金の支払方法は一括のみです。
分割払いは貸金業のみが認められている支払方法です。
「ファクタリング会社から分割払いでの支払いができる」と言われた際は、親切な会社だと思わずに契約を断りましょう。
6.担保や保証人を求められない
ファクタリングは売掛債権を現金化するサービスです。
融資ではないため、担保や保証人は不要です。
担保や保証人を求められたときは契約をしないでください。
ファクタリングの安全に関するまとめ
ファクタリングは債権法の民法第466条で定義されている安全な資金調達方法です。
経済産業省は売掛債権を利用した資金調達方法の利用を推進しており、安全に利用できます。
ただし、違法な貸金業者が存在していることや給与ファクタリングの利用には注意が必要です。
安全なファクタリング会社を選ぶには実績が十分にあるか、手数料が相場の範囲内であるかなどを確認するとよいでしょう。
トラブルのない資金調達をするためにも、この記事で紹介した内容を参考にして安全なファクタリング会社と契約してみてはいかがでしょうか。