期日現金にファクタリングをおすすめする理由4選!メリットや注意点を解説
売掛金は発生したのち、1か月から2か月程度で入金されるケースが一般的です。
しかし、注意しておきたいのが期日現金です。
期日現金は支払日が後ろ倒しとなる取引なので、内容を知らなければさまざまな支障が生じるかもしれません。
ただ、ファクタリングを適切に利用することで、期日現金の欠点を補うことが可能です。
そこでこの記事では、期日現金にファクタリングをおすすめする理由を4つ解説していきます。
目次
期日現金とそのほかの決済方法との違い
まずは期日現金とそのほかの決済方法との違いについて、順番に見ていきましょう。
1. 振込との違い
2. 手形決済との違い
3. でんさいとの違い
1.振込との違い
振込とは、現金を金融機関の口座に振り込む方法のことです。
期日現金も金融機関の口座に現金が振り込まれるケースが多いので、振込と同じものだと考えるかもしれません。
振込との明確な違いは支払期日の長さです。
振込は期日現金よりも入金が早い特徴があります。
2.手形決済との違い
手形決済とは、指定した期日にまでに支払いをする約束をした手形を用いた支払方法のことです。
「約束手形」とも呼ばれており、企業間取引ではよくおこなわれています。
手形決済は指定した期日までに決済を完了しなければ、不渡りとなります。
不渡りを避けるため、ほぼ確実に代金が支払われる点が特徴です。
また、手形決済では印紙代や発行手数料などがかかります。
しかし期日現金では印紙代や発行手数料は不要です。
手形決済よりもコストがかからない特徴があります。
3.でんさいとの違い
でんさいとは、でんさいネットによる電子記録債権を指します。
インターネット上で使われる決済サービスであり、オンラインで取引が完結します。
でんさいは便利な決済サービスですが、支払側と受取側の両方が登録していなければ利用できません。
また、でんさいは決済や譲渡などをおこなう際に、手数料の支払いが発生します。
期日現金のメリット3選
期日現金のメリットは、下記の3つです。
1. コスト削減につながる
2. 支払いを遅らせられる
3. 下請法が適用されることも
どのようなメリットがあるのか、ひとつずつ解説していきます。
1.コスト削減につながる
期日現金は印紙代や発行手数料がかかりません。
受取側に「期日現金でお願いします」と伝えれば適用されるからです。
期日現金を選択すれば、手形決済で発生していたコストを大幅に削減できます。
2.支払いを遅らせられる
期日現金は支払期日を遅らせられます。
支払いを遅らせられれば、手元資金に余裕が生じます。
結果的に資金繰りの改善が期待できるのです。
3.下請法が適用されることも
立場が弱ければ、期日現金を断るのがむずかしいかもしれません。
特に力のある元受けと契約している場合は、なかなか言い出しにくいでしょう。
このような状況を解決するために作られた法律が下請法です。
下請法が適用されれば、商品やサービスを提供した60日以内に代金を支払う必要があります。
下記の条件のどちらからに該当していれば、下請法が適用されます。
・資本金が3億円超の親事業者と、資本金が3億円以下の下請事業者による取引であること
・資本金が1千万円から3億円の親事業者と、資本金が1千万円以下の下請事業者による取引であること
資本力のある大きな元受けと取引をするからといって、わざわざ不利な条件を飲み込む必要はありません。
入金が遅くなるケースを避けるためにも、下請法が適用される条件を確認しておきましょう。
期日現金のデメリット2選
期日現金には下記の2つのデメリットがあります。
1. 支払期日が長い
2. 事業規模が小さければコスト削減の効果が少ない
知らないことがないように、内容を確認していきましょう。
1.支払期日が長い
先述したように、支払期日の長さは注意しておきたいポイントです。
たとえば支払期日が120日に設定された場合、およそ4か月もの間は入金がありません。
支払側にとっては大きなメリットだといえますが、受取側からすればデメリットだといえます。
2.事業規模が小さければコスト削減の効果が少ない
期日現金では、手形決済に必要な印紙代や発行手数料の負担はありません。
しかし、事業規模が小さければコスト削減の効果は少ないです。
手形決済にかかるコストを削減する目的で期日現金を利用する場合は、事業規模によって効果が少なくなる点を覚えておきましょう。
期日現金にファクタリングをおすすめする理由4選
期日現金によって支払期日が長く設定されてしまうと、資金繰りの悪化が懸念されます。
手元資金が少ない事業者の場合、支払いが滞ってしまうかもしれません。
そこでファクタリングを活用することをおすすめします。
ここからは、下記の4つの理由について解説していきます。
1. 迅速な資金調達が期待できる
2. 事業者の業績は審査に関係しない
3. 資金調達のスピードが早い
4. 売掛先の倒産リスクを回避できる
1.支払期日前に現金化ができる
ファクタリングは早急に資金を用意したいときに役立つサービスであり、支払期日が長い期日現金との相性がよいです。
期日現金を断れなくても、ファクタリングならデメリットを帳消しできるでしょう。
2.事業者の業績は審査に関係しない
ファクタリングの審査で重要視されるのは、売掛債権の信用度です。
事業者の業績はファクタリングの審査に影響しません。
もし売掛先が上場企業や公的機関であれば、審査に通過する可能性が高まります。
事業者の業績が悪くても資金調達ができる可能性がある点は、魅力的に感じますね。
3.資金調達のスピードが早い
ファクタリングは資金調達のスピードが早い特徴があります。
期日現金により支払期日が先延ばしとなったときに、突発的なトラブルが発生すると、資金がなければ対処ができない可能性があります。
そこでファクタリングを利用すれば、スピーディに資金を用意できるのです。
即日で入金が完了するファクタリング会社もあるので、取引時間の目安を確認しておくと安心です。
4.売掛先の倒産リスクを回避できる
事業者は売掛先の倒産リスクを考えておく必要があります。
売掛先が倒産してしまうと、売掛金を回収できなくなる可能性が高まるため、多大な損失を被ってしまうかもしれません。
ファクタリングはノンリコース契約が一般的です。
ノンリコース契約では償還請求権がないので、売掛先が倒産しても事業者が売掛金を弁済する必要はありません。
ファクタリングには、資金調達方法以外の活用方法があることを理解しておくとよいでしょう。
期日現金をファクタリングする際の3つの注意点
期日現金をファクタリングする際は、下記の3つのポイントに注意しましょう。
1. 手数料の支払いが発生する
2. 売掛債権の信用度が低ければ審査に落ちてしまう
3. 悪徳業者が存在する
1.手数料の支払いが発生する
ファクタリングは支払期日よりも前に資金調達ができます。
しかし、手数料を支払う必要があります。
手数料の上限は20%程度です。
契約形態や利用回数などにより、手数料は変動します。
手数料を支払っても現金化すべきなのかを判断したうえで、ファクタリングの利用を検討するとよいでしょう。
2.売掛債権の信用度が低ければ審査に落ちてしまう
ファクタリングは審査に通りやすい資金調達方法です。
ファクタリング会社の公式サイトによっては「審査通過率90%以上」などのように公開されているので、誰でも利用できるものだと思ってしまうかもしれません。
しかし、審査通過率が高くても売掛債権の信用度が低ければ、審査に落ちてしまう可能性が高まります。
審査に通るように、信用度の高い売掛債権かどうかを確認しておきましょう。
信用度の高い売掛債権の特徴はこちらです。
・法人であること
・知名度の高い企業や国、地方自治体が売掛先であること
・支払期日が短く設定されている
・継続的な取引がおこなわれている
3.悪徳業者が存在する
ファクタリング業界には悪徳業者が存在しています。
この悪徳業者はファクタリング会社を装っており、ファクタリングに詳しくなければ見分けがつかないでしょう。
悪徳業者と契約をしてしまうと、思わぬトラブルとなる可能性があります。
悪徳業者の特徴はこちらです。
・手数料が20%をこえている
・見積もりがあいまい
・契約書を作成しない
・連絡先が携帯電話番号である
・貸付をすすめてくる
上記の特徴に該当する業者は、悪徳業者かもしれません。
「怪しい」と感じたときは、契約を見送りましょう。
期日現金とファクタリングに関するまとめ
期日現金は支払期日が90日や120日といったように、長く設定されます。
また支払側にメリットが多いので、受取側としては避けたいところです。
それぞれの特徴を把握したうえで、ファクタリング利用を検討してみてはいかがでしょうか。