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ファクタリングはアメリカから広がった!ファクタリングの歴史や日本の市場について解説

ファクタリングは、アメリカでは17世紀から本格的に活用されるようになった資金調達方法ですが、日本で浸透し始めたのは近年になってからのことです。世界においては、20世紀ごろから主要な資金調達方法として用いられるようになったものの、日本ではあまり定着しませんでした。

なぜ日本でなかなか浸透しなかったのか、気になるところです。本記事では、ファクタリングがアメリカから世界へ広がるまでの歴史や、日本のファクタリング市場について解説します。

ファクタリングはアメリカから世界へ広がった

ファクタリングは、もともとイギリスとアメリカとの貿易において用いられていた取引方法です。それがファクタリングとして確立され、世界へ広がりました。

●16世紀に原型となるファクターが生まれる
●17世紀にアメリカで確立
●19世紀に現代の形に進化
●20世紀にアメリカから世界へ広がる

では、世界へ広がるまでの歴史を見てみましょう。

16世紀に原型となるファクターが生まれる

ファクタリングは、イギリスとアメリカとの貿易において用いられたのが起源とされています。16世紀ごろは、イギリスからアメリカへ多くの人が移住し、必要物資はイギリスとの貿易によって賄われていました。イギリスとアメリカ間の物資調達の仲介はファクターと呼ばれる仲介者が行っており、ファクタリングの語源となっています。

ただし、16世紀ごろは、資金調達方法としては用いられておらず、支払い保証という形で用いられていました。イギリスの物資を調達するために、アメリカの商材をファクターに渡しイギリスで販売してもらうという形態です。

17世紀にアメリカで確立

17世紀になると、アメリカでは請求書を担保にする前払いという、ファクタリングの形が確立します。アメリカ移住者は、イギリスとの貿易による収益を増やすため、輸出量を増やしていきました。商材をファクターに渡す際に前払いを求めるようになったため、請求書を担保とする前払い制度が一般的になったのです。そのため、ファクターは仲介業だけでなく、信用調査も行うようになりました。

前払いを受取れるようになったため、アメリカ移住者はそれを資金として設備投資が行えるようになり、経済は発展していきました。

19世紀に現代の形に進化

19世紀になると、請求書を担保にする前払いから、売掛債権を使った現代のファクタリングに進化します。18世紀~19世紀にイギリスの産業革命が起こり、さまざまな製品がアメリカへ輸出されるようになりました。その際、売掛債権を担保とした代金前払いのシステムが取られました。債権譲渡に関する法的な整備も行われたため、売掛債権を使った資金調達ができるようになったのです。

20世紀にアメリカから世界へ広がる

20世紀になると、ファクタリングはアメリカから世界へ広がっていきました。20世紀になると、イギリス-アメリカ間の貿易は低迷し、イギリスのファクターは減少しました。一方、アメリカのファクターは勢いを増し、ヨーロッパ全域で事業を展開し始めます。ファクターが勢力を広げるに伴い、ファクタリングも広がっていきました。

また、貿易の仲介だけでなく、ファクタリング業務を専門とするファクターも出現し始めます。そのため、ファクタリングがヨーロッパにも定着し、徐々に世界の国々で展開されるようになったのです。現代においては、ファクタリングはもっとも一般的な資金調達方法の1つになっています。

アメリカのファクタリングは成熟期

世界へ広がったファクタリングですが、アメリカにおいては成熟期を迎えているといわれています。では、世界のファクタリング事情とは、どのようになっているのでしょう。

アメリカと中国は規模が縮小

ファクタリングは海外市場において取引規模が拡大しており、多くの国で資金調達方法として定着していることがわかります。しかし、全体的な市場は拡大しているものの、アメリカと中国の取引規模は少し縮小しており、成熟期を迎えているといわれています。

ファクタリング市場が拡大しているのは、フランスやドイツ、イタリアなどのヨーロッパ諸国です。フランスにおいては、2013年は取引規模が2400億ドルほどであったのに対し、2019年には4200億ドルにまで拡大しています。世界全体のファクタリングの取引規模は拡大し続けているため、多くの国々で定着している資金調達法だと見て取れます。

日本のファクタリングの取引規模

日本において、ファクタリングの取引規模は徐々に拡大しています。市場規模がもっとも大きかったのは、2010年~2012年ごろの1000億ドル前後です。そこから、市場規模は縮小し、2017年には370億ドルまで落ち込みました。しかし、2018年からは再び取引規模が拡大し、これからますます大きくなると予想されています。

日本のファクタリング市場の変遷

日本におけるファクタリング市場の変遷は、次のようになります。

●1970年代に日本に登場
●手形取引の減少とともに注目され始める
●債権譲渡登記制度により利用しやすくなる
●法改正により浸透する

では、それぞれのポイントについて詳しく見てみましょう。

1970年代に日本に登場

ファクタリングが日本に登場したのは、1970年代です。世界においてファクタリングが広がる中、日本にもその波は到達しましたが、一般的な資金調達方法として定着することはありませんでした。なぜなら、日本では古くから手形取引が行われてきたからです。手形取引は銀行で現金化することが可能であり、確実な資金調達方法として普及していました。

手形取引の減少とともに注目され始める

1980年代までは、手形取引が一般的であったものの、1990年代になると手形取引が減少し始めます。というのは、1991年から始まったバブルの崩壊で、手形が不渡りとなってしまい、手形割引を行っていた企業が続出したからです。手形が不渡りになると、手形割引を行っていた会社は銀行から支払いを要求されます。支払いができずに倒産する会社が増えたため、企業は手形の発行を控えるようになりました。

手形取引の減少とともに注目され始めたのが、償還請求権のないファクタリングです。売掛先の倒産による連鎖倒産のリスクが防げる、安全性の高い資金調達方法として利用され始めました。

債権譲渡登記制度により利用しやすくなる

ファクタリングがより身近になったのは、1998年の債権譲渡登記制度設立です。この制度の設立以降、資金調達方法がファクタリングへと移行し始めました。債権の権利保持者が公的に証明できるようになったため、二重譲渡のリスクなどを防ぎ、ファクタリング会社が安心して業務を行えるようになったのです。

法改正により浸透する

ファクタリングが近年になって浸透し始めたのは、法改正も関係しています。まず、2005年に債権譲渡登記制度が改正され、法人の債権譲渡は対抗要件を登記により一括で備えられるようになりました。

また、2020年の債権法改正により、債権譲渡禁止特約付きの債権も自由に譲渡できるようになり、より簡単にファクタリングを利用できるようになったのです。利用しやすい環境が整ってきたため、広く浸透するようになりました。

日本でファクタリングが浸透した理由

日本でファクタリングが浸透した主な理由は、次の4つがあげられます。

●政府による推奨
●IT化が進み手軽に利用できるようになった
●マイナスイメージがなくなりつつある
●紙手形の廃止

では、それぞれの理由について詳しく解説します。

政府による推奨

ファクタリングが日本でも浸透した理由は、政府によって推奨されているからです。債権譲渡を自由に行いやすくするなど、民法が改正されたのも、ファクタリングを利用しやすくするための一環です。資産価値が変動する中、とくに中小企業が融資を受けるのは難しくなっています。

そのため、政府はファクタリングの利用を推奨しています。政府から推奨されている資金調達方法であるため、多くの企業が活用するようになりました。

IT化が進み手軽に利用できるようになった

ファクタリングが浸透した理由として、IT化が進み手軽に利用できるようになったことも一役買っています。オンライン上で手続きが完了するファクタリングも増加しており、手間をかけずにサービスを利用できるようになりました。即日入金が可能など、スピーディーに売掛債権を現金化できるため、利用価値が高まっています。

マイナスイメージがなくなりつつある

ファクタリングは、長らく怪しい資金調達方法というネガティブなイメージを持たれていました。売掛債権を譲渡して現金化するという構造から、売掛先に経営難を勘繰られるのではと敬遠されていたふしもあります。しかし、ファクタリングが広く利用されていくにつれ、マイナスイメージも少なくなり、多くの企業に活用されるようになったのです。

紙手形の廃止

ファクタリングが浸透した理由として、手形取引の衰退があげられます。紙手形も、2026年に廃止される予定となっており、多くの取引において売掛債権が用いられるようになるでしょう。そもそも、手形は売掛債権のように簡単に発行するのは難しく、与信審査を通る必要などがあります。手間もかかるうえ、手形不渡り2回で事実上倒産など、厳しいルールが敷かれていました。手形取引が廃れるにつれ、資金調達方法はファクタリングへと移行し、これからさらに市場規模が拡大していくことが予想されます。

アメリカがファクタリングを世界へ広めたことについてのまとめ

ファクタリングは、20世紀にアメリカから世界へと広められ、一般的な資金調達方法として定着しました。日本においては手形取引が主流であったため、最初のうちは普及しなかったものの、近年は政府の後押しもあり安全な資金調達方法として活用されるようになっています。紙手形が廃止されると、ファクタリングはより広く利用されるようになるでしょう。