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売掛金の買取で得られるメリットは?注意点や利用するサービスの選び方を解説

売掛金の支払期日は契約内容によってさまざまです。
支払期日が長くなるほど資金繰りが苦しくなるケースは多く、解決したいと考える方は多いのではないでしょうか。
そこで、このような悩みを抱えている方におすすめなのが売掛金買取サービスです。
売掛金買取サービスは、売掛金の入金を待たずに現金を手に入れられる便利な資金調達方法です。

この記事では売掛金の買取で得られるメリットや注意点、利用するサービスの選び方について解説していきます。

売掛金の買取とは

売掛金の買取とは保有している売掛債権を買取業者に買い取ってもらう仕組みのことです。

商品やサービスを提供した際、対価として代金を受け取る権利のことを売掛金といいます。
この売掛金は契約により決められた期日にまとめて入金されます。
たとえば月末締め、翌月末支払いという契約だと、売掛金が入金されるのは翌月末です。
この1か月から2か月ほどの期間は手持ちのお金で資金繰りをする必要があります。

売掛金が入金するまでの苦しい期間を改善する方法が売掛金買取サービスです。

売掛金の買取で得られるメリット6選

売掛金の買取によって得られるメリットはこちらの6つです。

1. 最短即日で資金調達ができる
2. 売掛金の未回収リスクを回避できる
3. 銀行の融資に断られても利用できる可能性がある
4. 煩雑な手続きが必要ない
5. 負債にならない
6. 保証人や担保が不要

1.最短即日で資金調達ができる

売掛金の買取はやはり資金調達のスピード感が優れている点が大きなメリットです。

売掛金が入金されるまでに期間が開いてしまうと資金繰りが苦しくなります。
売掛金の支払期日が長い売掛先が多かったり、突発的に資金が必要になったりすると経営難におちいる可能性があります。

売掛金の買取をおこなうことで支払期日を待たずに資金調達が可能です。
売掛金買取サービスによっては即日振込に対応していることもあるので、相談してみるとよいでしょう。

2.売掛金の未回収リスクを回避できる

事業をおこなううえで大きなリスクとして考えられるのは、売掛金が回収できないことです。
売掛金が回収できなければ大きな損失になりかねません。

売掛金買取サービスを利用すれば買取業者が売掛金の回収リスクを負うため、利用者は未回収リスクを回避できます。
リスク管理を重視したい方は売掛金の買取を検討するとよいでしょう。

3.銀行の融資に断られても利用できる可能性がある

銀行の融資は厳しいことでよく知られています。
自社の経営状況がよくなかったり税金を滞納していたりすれば、審査の通過はむずかしいでしょう。

売掛金買取サービスを利用する際も審査が必要です。
ただ、売掛金買取サービス審査で重視されるのは売掛先の支払能力や経営状態なので、自社の信用がなくても利用できます。
銀行の融資に断られたときは売掛金買取サービスに相談してみてはいかがでしょうか。

4.煩雑な手続きが必要ない

売掛金買取サービスの手続きは簡略化されています。
買取業者の営業所に何度も足を運ぶ必要はありません。
基本的には下記の流れで手続きが完了します。

1. 相談や申し込みをする
2. ヒアリングがおこなわれる
3. 必要書類を提出する
4. 審査
5. 審査結果の通知
6. 契約
7. 振込

近年ではオンラインで完結する売掛金買取サービスが増えていきました。
売掛金買取サービスを上手に利用すれば時間や手間をかけずに資金調達ができます。

5.負債にならない

売掛金買取サービスは売掛債権の売買をおこなうだけなので、貸借対照表上の負債にはなりません。
負債は将来的に返済の義務があるお金のことです。
負債部分が大きくなると銀行の融資が受けられない可能性が高くなります。

融資を考えている方は負債が増えない売掛金買取サービスが適しています。

6.保証人や担保が不要

売掛金買取サービスは借入ではないため、保証人や担保は必要ありません。

売掛金の買取で注意しておくべきポイント6選

売掛金の買取には多くのメリットがあります。
しかしデメリットもあるため、比較したうえで利用を検討してください。
売掛金の買取で注意しておくべきポイントはこちらの6つです。

1. 手数料が高いと手元に残るお金が少なくなる
2. 必ずしも審査に通過するとは限らない
3. 売掛金買取サービスの種類によっては売掛先に知られる
4. 資金調達できる金額は売掛債権の額面内
5. 債権譲渡登記が必要なケースがある
6. 買取スピードは利用する売掛金買取サービスによって差がある

1.手数料が高いと手元に残るお金が少なくなる

売掛金の買取をおこなう際は手数料がかかります。
手数料は契約内容によって異なりますが、2%から20%ほど必要です。
銀行融資の金利は1%から4%程度なので、比較すると高く感じるかもしれません。

手数料が引かれた金額が振り込まれるため、手数料率が低く設定されている売掛金買取サービスを選ぶとよいでしょう。
なお、手数料がいくらになるのかは実際に審査を通過しなければ分かりません。
基本的に見積もりは無料で依頼できるので、売掛金の買取を希望する際は相談してみてください。

2.必ずしも審査に通過するとは限らない

売掛金買取サービスは銀行融資の審査よりも通りやすいです。
しかし、審査が通りやすいとはいえ必ずしも通過できるとは限りません。

売掛金買取サービスはそれぞれ独自の審査基準を設けています。
そのため同じ内容で申請したとしても、買取業者によっては買取の対象外として判断される可能性があるのです。

一つの買取業者にしぼるのではなく、複数社の利用を検討しておくことをおすすめします。

3.売掛金買取サービスの種類によっては売掛先に知られる

売掛金買取サービスは2社間と3社間の2種類があります。

2社間では売掛金買取サービスの申込者と買取業者のみで契約を締結するので、売掛先に知られる心配はありません。
しかし、3社間では売掛金買取サービスの申込者と買取業者に加えて売掛先も関係します。
そのため、売掛金の買取を希望している事実が知られてしまいます。

売掛先に知られない売掛金の買取を希望している方は2社間での契約がおすすめです。

4.資金調達できる金額は売掛金の額面内

売掛金買取サービスは売掛金の早期現金化をおこなう仕組みです。
サービスの仕組上、売掛金の額面以上の買取はできません。

もし多額の資金が必要な方は銀行の融資やビジネスローンなどを検討してください。

5.債権譲渡登記が必要なケースがある

売掛金の買取金額が大きければ債権譲渡登記を求められるケースがあります。

債権譲渡登記とは売掛債権(売掛金)を譲渡した事実を登記することです。
売掛債権は第三者に譲渡ができます。
買取業者は売掛債権が移行した事実を売掛先やその他の債権者に知らせておかなければ、売掛金が回収できないリスクを負います。
この未回収リスクに対応する手段として債権譲渡登記をおこなうのです。

債権譲渡登記をおこなうと、売掛金が譲渡された事実を確認できるようになります。
売掛金の買取を知られたくない方にとってはデメリットになってしまうのです。

6.買取スピードは利用する売掛金買取サービスによって差がある

売掛金買取サービスはスピード感のある取引がメリットの一つです。
ただし、利用する売掛金買取サービスによっては取引にかかる時間に差があります。

申込から振込まで即日で完了する売掛金買取サービスもあれば、2営業日ほど必要な売掛金買取サービスもあります。
また、契約内容や売掛金買取サービスについての理解度などによっても、買取スピードに差が生じる点を理解しておいてください。

売掛金の買取以外に資金調達ができる方法2選

売掛金の買取は資金調達方法として有効な手段の一つです。
売掛金の買取以外にも資金調達ができる方法が2つあるので紹介していきます。

1. ビジネスローン
2. 手形割引

売掛金の買取以外にも利用できる方法を知っておくと、いざというときに役立つでしょう。

1.ビジネスローン

ビジネスローンは事業をおこなう目的で利用できるローンのことです。
法人や個人事業主が対象者であり、事業をおこなっていない個人の利用はできません。
ビジネスローンは事業関連設備や運転資金、取引先への支払いなどに利用できます。

売掛金買取サービスと同じように融資のスピードが早く、最短即日での融資が可能です。
さらに担保や保証人は必要ありません。

一方で利用する際は金利がかかります。
ビジネスローンの金利は1%から18%程度であり、金利の幅が広く設定されています。
メガバンクや地方銀行は比較的金利を低く設定しているケースが多いです。

2.手形割引

手形割引とは満期以前の手形を第三者に買い取ってもらうことです。
手形割引は満期で受け取るより手元に残る金額が少なくなるものの、すぐに現金化ができる点がメリットといえます。

手形割引率は割引を依頼する金融機関によって異なります。
メガバンクや地方銀行では1%から3.5%、信用金庫は2%から5%、専門業者は2.5%から20%ほどです。

売掛金買取サービスを選ぶポイント4選

ここまでの内容を見て売掛金買取サービスに興味を持たれた方はいるでしょう。
しかし、売掛金買取サービスはそれぞれ特徴が異なるため、比較することをおすすめします。
ここからは売掛金買取サービスを選ぶポイントを4つ紹介するので、ぜひチェックしてください。

1. 運営会社は信頼できるか
2. 口コミや評判はどうか
3. 対応が丁寧か
4. 自社は取引の対象者であるか

1.運営会社は信頼できるか

近年では多くの売掛金買取サービスが事業をおこなっています。
しかし、中には悪徳業者も混ざっている可能性があるので注意してください。

トラブルを防止するためにも、運営会社が信頼できるのかを確認します。
具体的には下記の項目を確認してください。

・実績はあるか
・運営会社の公式サイトはあるか
・本社や営業所は実在しているのか
・連絡先の電話は携帯電話番号ではないか

もし一つでも該当したのであれば、ほかの売掛金買取サービスを検討してください。

2.口コミや評判はどうか

売掛金買取サービスの公式サイトには魅力的な内容が記載されています。
なぜなら、利用してみたいという気持ちにならなければ申込に至らないからです。
公式サイトを見るだけでは該当する売掛金買取サービスの姿が分かりません。

そこで、利用者の本音が投稿されている口コミや評判を確認してください。
SNSを中心に探せば投稿が見つかるはずです。
あまりにも評判が悪ければ注意が必要です。

3.対応が丁寧か

売掛金買取サービスの対応も重要なポイントです。
売掛金の買取はお金が絡む重要な取引です。
この重要な取引なのに真剣に対応してくれなければ、今後の手続きに不安を覚えるかもしれません。

対応の確認方法は電話やメールでのやり取りから判断できます。
信頼できる売掛金買取サービスを選んで契約をしてください。

4.自社は取引の対象者であるか

売掛金買取サービスは取引条件を定めています。
よくある取引条件の一例はこちらです。

・個人事業主は不可
・買取金額は〇〇万円から△△△万円まで
・対象地域限定
など

このような取引条件にあてはまっていなければ、契約ができないケースが考えられます。
取引条件の内容を確認したうえで選んでください。

売掛金の買取に関するまとめ

売掛金は買取業者に依頼することで支払期日を待たずに現金化ができます。
煩雑な手続きはほとんど必要なく、保証人や担保が必要ない点が好評です。
ただし審査に落ちてしまうと利用できない点は注意してください。

必要に応じて売掛金の買取を依頼すれば資金繰りの改善につながります。
資金繰りに悩みを抱えている方は売掛金買取サービスのメリットや注意点などを把握して、利用を検討してみてはいかがでしょうか。