ファクタリングの審査通過率は本当に高い？平均的な値と特徴を解説
企業が現金を手に入れる方法の中でも、ファクタリングはスムーズに実現しやすい方法だと考えられています。
特に、金融機関からの融資と比較すると、審査通過率は高いとの認識が一般的です。
ただ、これからファクタリングを利用したい人の中には「本当に審査通過率はそこまで高いのだろうか」と疑問を持つ人はいるでしょう。
今回は、ファクタリングに申し込む際の審査は、本当に通過率が高いのかについて解説します。
目次
ファクタリングにおける本当の審査通過率は
ファクタリングは審査に通過しやすいイメージが強いことから、他の資金調達方法よりも通過率が高いと考えられています。
ただ、審査通過率が高いとのイメージが浸透しているものの、本当は状況によって異なります。
いくつかに分けて、審査通過率を評価してみましょう。
初回の審査通過率は70%程度
依頼する会社によって大きく変動する部分ですが、初回の審査通過率は、70%程度といわれています。
あくまでも相場の値ではありますが「70%」を見て、どのように感じるかは人によって異なる部分です。
思ったよりも審査通過率が低いと感じた人が居ても不思議ではありません。
これ以上に高いと予想していた人はいるかもしれませんが、概ねこの程度だと考えられています。
単純な比較は難しいですが、融資を受ける場合の難易度と比較してみましょう。
例えば、融資の中でも利用しやすいといわれる日本政策金融公庫ならば、審査をクリアして契約できる割合は60%程度です。
そのような値と比較すると、事業者が現金を確保する手段の中でも審査通過率が高く、現金を確保しやすい方法だと考えられます。
申し込み先によって審査通過率は変化
審査通過率の「70%」はファクタリング全体の値と考えるべきです。
実際には、どこへ申し込みするかなど依頼先や詳細によって審査通過率が変化します。
例えば、独立系の会社は、幅広い利用者へサービスを提供するために審査通過率が80%程度あると考えられることが大半です。
手数料が高い代わりに、審査通過率が高くなっていて、スムーズに契約できます。
対して、銀行系の会社は他の会社やサービスとは大きく異なり、審査通過率が50%未満に下がるとの見解が大半です。
格式の高いサービスに分類されてしまうため、契約できる会社が限られてしまいます。
ただ、手数料を安く抑えられるなどのメリットがあるため、場合によっては選択すべきです。
どのような系統の会社に申し込みするかによって、審査通過率は大きく変化します。
もし、とにかく契約までこぎつけたいならば、依頼先を意識しなければなりません。
絶対に通過する審査はない
一部では「ファクタリングならば絶対に資金を調達できる」との表現が見受けられます。
確かに、融資と比較すれば審査通過率は本当に高いですが、100%通過するわけではありません。
そのため、このような表現が本当だと信じ、過信して申し込みしないように注意が必要です。
審査が実施される以上は、何かしらの理由で落ちてしまう可能性があると認識しましょう。
とはいえ、繰り返しですが融資や出資などと比較すると、遥かに現金を確保しやすい方法です。
絶対に通過するとは言い切れませんが、クリアして現金を調達できる可能性は十分にあります。
審査通過率が本当に高いファクタリングサービスの特徴
本当に審査通過率の高い事業会社やサービスには、提供内容にいくつかの特徴があります。
続いては、どのサービスや提供会社に依頼すれば、本当に審査通過率が高くなる傾向があるか解説します。
手数料が高い
手数料が高いファクタリング会社は、そうではない会社よりも審査に通りやすい傾向があります。
一般的に、手数料が高ければ高いほど、ファクタリング会社は多くのリスクを背負ってくれる仕組みです。
貸し倒れに備えて、手数料を高くしているとイメージするとわかりやすいでしょう。
そのため、手数料の高いファクタリングについては、リスクを許容できるために審査通過率が高いはずなのです。
ただ、審査通過率が高い傾向にはあるものの、極端に手数料が高い場合は避けた方が良いでしょう。
例えば、2社間ファクタリングの手数料は10%程度が相場であり、20%を超えると高いものに分類されます。
もし、審査通過率が高くとも手数料が20%を超えるならば、手元に残るお金が少なくなりすぎるためよく考えるべきです。
入金までが素早い
入金までが素早いファクタリング会社は、審査通過率が高くなる傾向にあります。
ファクタリング会社側がある程度のリスクを許容して、素早く現金化することに力を入れているからです。
詳細は公開されていないものの、審査基準などをある程度緩めて、審査の環境から入金までを高速化していると考えられます。
積極的にこのような依頼先を選択すれば、本当に審査通過率は高く、現金を調達しやすいはずです。
ただ、機械的な審査が実施されていることが多く、利用者側の不備によって審査に落ちることがあります。
例えば、申し込み内容に誤りがあると、指摘されることなく審査に落ちてしまうことがあるのです。
そのため、審査通過率が高いとはいえども、申し込み時のミスが生じないように注意はしなければなりません。
必要な書類が少ない
必要な書類が少ないファクタリングサービスは、審査に通過しやすいと考えて良いでしょう。
一般的に、必要な書類が多ければ多いほど、書類の内容を細かく審査していると考えられます。
結果、何かしらの問題が見つかった場合は、審査に落ちてしまうと考えられるのです。
しかし、必要な書類が少ないということは、そのような細かな審査を実施していないことを意味していると考えて良いでしょう。
そのため、本当に審査通過率が高くなるはずだと考えてください。
ただ、言い換えるならば特定の条件を満たしていないと、審査には通過できないと考えられます。
もし、このようなファクタリングサービスで審査に落ちてしまったならば、別のサービスへと申し込みすることが重要です。
個人でも利用できる
個人でも利用できるサービスは、法人のみを対象にしたものよりも審査通過率が高いケースが多いです。
そのため、ファクタリングサービスの中でも、個人と法人の両方に対応したものを選択しましょう。
本当に売掛債権をスムーズに現金化できるようになっています。
ただし、近年はフリーランスなど個人だけを対象としたファクタリングサービスも登場している状況です。
そのため、法人が申し込みする場合は、個人のみを対象としたサービスではないのか、必ず確認するようにしましょう。
本当に審査通過率が高いサービスでも、法人が申し込みできないものならば、ファクタリングによって資金調達できません。
独立系である
こだわりがなければ、独立系の会社を選択するようにしましょう。
例えば、大手企業の子会社で、ファクタリングだけをサービスとして営む会社などです。
また、子会社ではなく昔からサービスを提供している単独の会社を選んでも良いでしょう。
このような会社は、ファクタリングだけで利益を出しているため、多くの利用者を集める必要があります。
そのため、他の系統に属する会社よりも、審査通過率が高い傾向にあるのです。
その反面、手数料が高めに設定されていることがありますが、現金化できることのほうが重要でしょう。
ファクタリングの審査通過率が高い理由
本当の審査通過率は、思ったよりも低いと感じたかもしれません。
ただ、一般的には審査通過率が高いと言われるため、その理由について考えていきましょう。
再申し込みしやすい
審査に落ちてしまっても、不備を解消して改めて申し込みすれば、通過できる可能性があります。
他の資金調達方法と比較すると、何度も申し込みできるため、最終的な審査通過率が高まるのです。
本当は審査落ちを経験していても、最終的には契約できていれば、審査通過率が高いと表現できます。
申し込み先の選択肢が多い
ファクタリング会社の設立に制限がなく、その数は次々と増えている状況です。
申し込み先の選択肢が多いことから、どこかしらのファクタリング会社で契約できる可能性があります。
その結果、最終的には現金化が可能であり「ファクタリングの審査通過率は高い」と表現されるのです。
ただ、これは本当に審査通過率が高いとは言い切れないでしょう。
例えば、連続して4社の審査に落ちてしまい、5社目で審査に通過したならば多くの審査に落ちていると言えます。
審査通過率は20%であり、本当は審査通過率が低い状態になってしまうのです。
これは極端な例ですが、多くの会社へと申し込みできる仕組みが存在するために、最終的にはどこかの会社で審査に通過できてしまいます。
ファクタリング会社がリスクヘッジできる
ファクタリングは法律で細かな制限がないため、ファクタリング会社が自由にリスクヘッジできます。
例えば、リスクの高い売掛債権を現金化するならば、手数料を高くすれば良いのです。
万が一に備える仕組みを作り出すことで、大きなリスクを抱えなくともサービスを提供できます。
その結果、売掛債権を回収できない可能性があるなど、多少のリスクがある場合でも現金化が可能なのです。
審査通過率の高い会社が本当に良いのか
上記では、ファクタリングの審査通過率について、本当はどのようなものであるか解説しました。
続いてはそのような現状を踏まえ、審査通過率の高い会社やサービスを選ぶべきかについても解説します。
基本的には審査通過率の高い会社がおすすめ
特別なこだわりがないならば、審査通過率の高いファクタリング会社がおすすめです。
そのような会社を選択することで、売掛債権を現金化できる可能性が高まります。
ファクタリングの利用者は、いち早く資金調達したいと考えているケースが多いでしょう。
そのため、基本的に審査通過率が高い事業者を選択するようにして、現金の調達に努めます。
対応が早いファクタリング会社ならば、審査に通過したその日のうちに入金してくれるため、資金繰りが改善するはずです。
ただ、素早く入金してくれるからといって、必ずしも審査がやさしいとは言い切れません。
総合的に判断されるケースが大半であるため、入金までの時間もひとつの要素だと認識しておきましょう。
手数料の額に注意
本当に審査通過率が高いサービスや会社は、リスクヘッジのために手数料が高く設定されていると考えられます。
手数料が高いほど、入金される金額が少なくなってしまうため、その点は注意が必要です。
例えば、2社間ファクタリングの手数料は10%程度だと考えられます。
もし、審査通過率が高いことだけに注目して、手数料が15%程度の会社に申し込みすると、現金が少なくなってしまうのです。
とはいえ、手数料が高いからこそ、売掛債権を柔軟に現金化してもらえることも事実でしょう。
どちらかは妥協しなければならないケースがあるものの、極力は手数料を意識するようにすべきです。
ファクタリングの審査通過率は本当に高いかのまとめ
ファクタリングに申し込みした場合、審査にどの程度通過できるかについて、割合を踏まえて解説しました。
資金調達方法の中では、審査に通過しやすく資金調達できる可能性が高いと考えられますが、無条件に通過できるわけではありません。
状況にはよりますが、標準的な値は70%程度と良いでしょう。
本当の審査通過率を踏まえると「審査が極端に甘い」とは言い切れません。
ただ、ファクタリングは融資よりも柔軟な審査が実施されると考えられ、結果、通過しやすいのです。