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【要注意】契約書なしのファクタリングは闇金業者の可能性大!?―契約書なしの危険性を紹介

ファクタリングでは利用者とファクタリング事業者の間で契約書を交わして取引するのが一般的です。しかし、一部の事業者は契約書なしで契約・取引しようとします。

契約書なしの事業者は闇金業者の可能性が高いので要注意です。

そこでこの記事では、契約書なしの事業者と取引する危険性、契約書なし以外で闇金業者を見分けるポイント、安全に利用できるファクタリング事業者の探し方を紹介します。

資金不足に悩む経営者を騙す闇金業者

闇金業者はファクタリングを装って資金不足に悩む経営者に近づき、ファクタリングではなく貸付をおこなって、利用者からお金を騙し取ります。

闇金業者が資金不足に悩む経営者を騙すために使う方法の1つが契約書なしでの取引です。まずは契約書なしでファクタリングの取引をする危険性について紹介します。

契約書なしでファクタリングの契約をする危険性

契約書なしで取引させようとする事業者は、闇金業者・悪徳業者の可能性が高いので注意してください。契約書なしの事業者と取引するなら法外な値段の追加手数料などを請求される危険性があります。

法外な値段の追加手数料などを請求される

契約書なしのファクタリング事業者と取引すれば、取引の最中に審査費用・保証金・損害遅延金などの名目で法外な値段の追加手数料を請求されることがあるので危険です。

保証金・損害遅延金は本来ファクタリングでは発生しません。審査費用についてもファクタリング事業者に支払う手数料に含まれている場合が多いです。

契約書を作成し利用者に控えを渡せば、法外な審査費用を請求する、保証金・損害遅延金などファクタリングでは発生しない費用を請求するという形で利用者を騙すことができません。

したがって、悪徳業者は契約書なし、もしくは契約書の控えを渡さないという方法で利用者を騙そうとするわけです。

契約書なし以外の闇金業者の特徴

ファクタリングを装って貸付をおこなう闇金業者は契約書なしで取引するというのが1つの特徴です。それ以外の特徴としては次のものがあります。

 契約書が金銭消費契約になっている
 償還請求権ありの契約にする
 担保や保証人を要求する
 法人口座がない

契約書が金銭消費契約になっている

ファクタリングは売掛債権の譲渡による資金調達です。したがって契約は債権譲渡契約です。闇金業者は利用者にファクタリングについて説明し、債権譲渡契約の契約書ではなく金銭消費賃借契約の契約書を渡すことがあります。

債権譲渡契約の契約書なしで、金銭消費賃借契約の契約書を渡されたならば、それはお金借りることになるので、そうした事業者は闇金業者の可能性が高いです。

償還請求権ありの契約にする

ファクタリングを装って貸付をおこなう闇金業者の別の特徴は償還請求権ありの契約をするという点です。

基本的にファクタリング(2社間ファクタリング)における契約は償還請求権なしの契約です。償還請求権とは、債務者が金銭債権の支払いをしない場合、元の債権者に遡って支出した費用の返還を求めることができる権利を指します。

償還請求権なしなら、売掛先の倒産などの理由で売掛金未回収となり売掛債権を買取し新たに債権者となった事業者が損失を被ったとしても、元の債権者がその損失を補填する責任はありません。

ファクタリングで償還請求権ありの契約にすれば、利用者が売掛金回収不能となった場合のリスクを負うことになります。これは実質、売掛債権を担保とした貸付です。

悪徳業者・闇金業者はファクタリングという名目で利用者を勧誘し、最終的に売掛金回収不能となった場合に利用者がリスクを負うような契約にすることで貸付をおこないます。

担保や保証人を要求する

闇金業者の他の特徴は申込に担保や保証人を要求するという点です。お金を借りる場合、債務者が債務不履行になったときに貸したお金を回収できるように、換金できる価値がある担保、債務者の代わりに返済してくれる保証人を用意するよう求めることがあります。

ファクタリングは売掛債権の譲渡であり金銭消費貸借契約ではありません。したがって、担保や保証人は不要です。

もしファクタリング事業者が契約の際に担保や保証人を求めれば、それは貸付となり貸金業法に抵触します。

したがって、担保や保証人を要求する事業者はファクタリングを装って利用者を騙そうとする闇金業者なので絶対契約しないでください。

法人口座がない

ファクタリングを装って利用者を騙す闇金業者の別の特徴は、法人口座がないという点です。振込口座が法人口座ではなく個人口座になっている場合、会社名と法人口座の名義が違う場合は闇金業者と考えられます。

銀行は、法人口座が犯罪で利用されることを防ぐため、法人口座を開設する際に法人の事業実態や事業内容を厳しく調査します。したがって、闇金融業は法人口座が開設できません。

したがって、法人口座を保有していない事業者は要注意です。

振込口座の名義が会社名と同じである、三菱東京UFJや三井住友銀行などのメガバンクに法人口座を持っていれば、安全・安心して利用できるファクタリング事業者とみなせるでしょう。

安全に利用できる事業者を探す方法

ファクタリングを装って利用者を騙す闇金業者は契約書なしで取引する、申込に担保や保証人を要求するなどの特徴がありました。

被害者にならないために闇金業者の特徴を知ることも大切ですが、それと同時に資金調達を成功させるためには安全に利用できる事業者を見分けるポイントを知ることも必要です。

安全に利用できる事業者を探す際のポイントは以下の通りです。

 実績
 手数料率
 加盟団体

実績

安全に利用できるファクタリング事業者を探すために、気になる事業者があればその事業者の実績をチェックしてください。実績についてチェックできる項目は以下の通りです。

 創業年数
 取引実績のある業界・業種・調達額
 申込から入金までの期間
 ファクタリング手数料
 サービスに対する感想
 審査通過率

ファクタリングは比較的新しいサービスですから、創業から10年以上経過している事業者あればファクタリング業界では老舗といえるでしょう。

さらに、ファクタリング事業者が公式サイトなどで、取引実績のある業界・業種・調達した資金の額・利用者の感想といった情報を公開しているならそれもチェックしてください。

自社と同じ業界・業種との取引実績があればその業界についてある程度知識があり、売掛先についても情報をすでに持っている可能性があるので、申込から資金調達まで手続きがスピーディーに進むことを期待できます。

資金調達を急いでいるというケースでは、申込から資金調達までにかかる期間をチェックすることが必要です。

手数料率

安全に利用できるファクタリング事業者を探すための別のポイントは手数料率です。利用を検討している事業者が提示している手数料率が相場の範囲内なら安全・安心して利用できるとみなせるでしょう。

逆に、相場よりもかなり高い手数料やかなり安い手数料を提示している事業者は要注意です。

ちなみに、ファクタリングの手数料率相場は以下の通りです。

 2社間ファクタリング:買取金額の8%~18%
 3社間ファクタリング:買取金額の2%~9%

闇金業者は、すぐに現金が必要という会社の弱みに付け込んで、「今日中に入金します」と話を持ち掛け相場よりかなり高い手数料を請求するという手口を使います。

一方、十分な説明がないのに相場よりかなり低い手数料を提示する事業者にも注意してください。

「相場よりも低い手数料で契約できる」と話しを持ち掛け、契約してから手付金や保証金という名目で、本来ファクタリングでは請求されないお金を要求するケースがあるからです。

手数料率が相場の範囲内で、その説明に納得できる理由があれば安全な事業者とみなせます。

加盟団体

安全な事業者を探しているなら、ファクタリング事業者が加盟している団体を確認することができます。

ファクタリング業界には、いくつかの業界団体があり、それらは利用者が安全・安心してサービスを利用できるような環境を維持するための活動をおこなっています。

国からの認定を受けている団体やファクタリングの業界団体に所属しているところなら安心して利用することが可能です。

ファクタリング事業者が加盟できる団体は以下の通りです。

 認定経営革新等支援機関(認定支援機関)
 一般社団法人ファクタリング事業推進協会
 一般社団法人オンライン型ファクタリング協会

認定支援機関は、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として国から認定された税理士・公認会計士・中小企業診断士・商工会・金融機関などが所属している団体です。

一般社団法人ファクタリング事業推進協会は、ファクタリングの適正化を推進し業界の健全な発展を目的として活動しています。

一般社団法人オンライン型ファクタリング協会は、オンラインファクタリングに特化した業界団体で、オンラインファクタリングを安全・安心して利用できる環境の整備を目的としている団体です。

こうした団体に加盟しているファクタリング事業者であれば、契約書なしでの取引、法外な追加料金請求などの心配なしで利用できるでしょう。

契約書なしのファクタリングについてのまとめ

ファクタリングで契約書なしで取引しようとする事業者は、ファクタリングを装った闇金業者である可能性が高いので要注意です。契約書なしで取引することで、保証金や損害遅延金など本来ファクタリングでは請求されない金額を要求するのが手口だからです。

さらに、闇金業者は利用者に金銭消費賃借契約を結ばせる、担保や保証人を要求するなどの形で、ファクタリングではなく貸付をおこないます。こうしたファクタリングを偽装する闇金業者の手口を知れば被害を避けることができるでしょう。

一部の悪徳業者がファクタリング業界の評判を落としているだけで、業界に所属するほぼすべての事業者では安全にサービスを利用できます。資金繰りに悩みがあればぜひファクタリングでの資金調達してください。