人材派遣業の資金繰りの悩みにはファクタリングによる資金調達がおすすめーその理由をわかりやすく解説
人材派遣業を営む会社は、運転資金の不足という悩みを抱えることがあります。運転資金不足の悩みを解消する方法の1つがファクタリングです。
しかし、人材派遣業を営む会社経営者の中には、ファクタリングの利用経験がないという方がいらっしゃいます。
そこでこの記事では、人材派遣業を営む会社が運転資金の不足に陥る原因となるものをまず解説し、それからファクタリングが資金不足の悩みを解消できる理由について紹介します。
目次
人材派遣業が運転資金不足になる原因
人材派遣業を営む会社が運転資金の不足になる原因としては次の4つがあります。
売掛金の入金までに時間がかかる
営業・事務社員に対する人件費やその他の費用がかかる
派遣できる人材が確保できない
派遣先の経営状況が自社の資金繰りに影響する
売掛金の入金までに時間がかかる
人材派遣業を営む会社が運転資金に不足する原因としては、売掛金の入金までに時間がかかるという点があります。
一般的に、派遣先から売掛金つまり報酬が入金されるのは、派遣社員が派遣先での仕事を終えてから数ヶ月後です。
したがって、派遣会社は売掛金を受け取る前に、派遣社員に給料を支払わなければなりません。さらに人材派遣会社には派遣社員だけではなく、営業社員や事務社員も雇用しています。そうした社員の給料や保険料の支払いも必要です。
加えて、賃料、光熱費、交通費、社員教育や研修、求人広告などの費用も支払う必要があります。
売掛金の入金を待つ間に支払いがたくさん発生すれば、手持ち資金に余裕がない派遣会社は運転資金の不足という悩みを抱えます。
無期雇用の派遣社員には待機期間中にも給与を支払う
人材派遣業を営む会社が無期雇用の派遣社員を雇用している場合、派遣先がない待機期間にも給料を支払わなければなりません。これが、運転資金不足の原因となることがあります。
人材派遣の契約は有期雇用と無期雇用の2種類です。有期雇用では契約期間が満了した時点で雇用契約も終了となるため、待機期間中の給料は発生しません。一方、無期雇用では派遣先との契約が終了しても派遣会社との雇用契約は継続されるので、派遣会社は雇用契約に基づき給料を支払う必要があります。
派遣先が少ない状況で、無期雇用の契約社員をたくさん雇用していれば、赤字が発生することになるので、こうしたケースではそれが運転資金不足の原因になるでしょう。
派遣できる人材が確保できない
派遣先を複数持っていても派遣できる人材を確保できなければ、売上が伸びないのでそれが運転資金不足の悩みにつながります。
この問題については、資金調達手段を探すという方法で問題を解決することはできません。人材募集の方法を改善するなどの方法で問題を解決してください。
派遣先の経営が自社の資金繰りに影響する
人材派遣業を営む会社は派遣先の会社の経営状況が悪ければ、その影響を受けて資金繰りが悪化することがあります。
たとえば、派遣先による売掛金の入金が遅れる、派遣先が倒産し売掛金が回収できなくなるなどのトラブルが起これば、派遣会社は支払いに充てる資金が不足します。
人材派遣業には売掛金の入金遅れや回収不能というリスクがあります。人材派遣業を営む会社はそのリスクに備えるために、契約する派遣先の会社について調査し与信管理をしなければなりません。
ファクタリングは人材派遣業を営む会社にぴったりな資金調達手段
人材派遣業を営む会社は、売掛金の入金を長く待つ必要があるので、運転資金が不足するという問題に陥ることがあります。
運転資金の不足に悩む派遣会社におすすめの資金調達手段がファクタリングです。まずはファクタリングがどのような資金調達手段なのかを簡単に説明します。
ファクタリングは売掛債権売却による資金調達
ファクタリングは、会社が保有する入金期日前の売掛債権をファクタリング事業者に売却することで資金を調達する方法です。
売掛債権は、会社が商品やサービスを取引先や顧客に販売・提供した後で、商品やサービスの代金を受け取っていないときにその代金を請求できる権利を指します。
売掛債権の代表的なものは、受取手形や売掛金です。売掛債権は会社の資産なので、担保にするもしくは売却するという方法で資金調達できます。
人材派遣業におけるファクタリングの申込と資金調達完了までの流れ
人材派遣業を営む会社がファクタリングを使えば、次の流れで資金調達できます。
人材派遣のサービスを取引先に提供することで売掛金が発生
売掛金を回収する権利(売掛債権)をファクタリング事業者に売却依頼(ファクタリングの申込)
ファクタリング事業者による審査
審査に通過すれば、買取金額や手数料などファクタリング契約の条件提示
条件提示に納得できれば契約
入金(ファクタリングによる資金調達達成)
人材派遣業を営む会社がファクタリングで売掛債権をファクタリング事業者に譲渡すれば、売掛金を取引先から回収する権利は、ファクタリング事業者に移転します。
したがって、売掛金回収業務は原則としてファクタリング事業者自らがおこないます。
一方で、ファクタリングの2社間ファクタリングという契約形態を選択した場合は注意が必要です。2社間ファクタリングは、申込企業がファクタリング事業者から業務委託を受けるという形で、資金調達完了後に申込企業が売掛先から売掛金を回収しそれをファクタリング事業者に引き渡す責任があるからです。
人材派遣業を営む会社にファクタリングをおすすめする理由
運転資金の不足に悩んでいる人材派遣業を営む会社には、ファクタリングでの資金調達をおすすめします。次の6つの点がその理由です。
売掛金の入金待ちを短くできる
売掛金の入金遅れや回収不能のリスクを回避できる
担保・保証人が不要
審査が厳しくない
負債にならない
急ぎの資金調達手段として使える
売掛金の入金待ちを短くできる
人材派遣業を営む会社は、売掛金の入金待ちの期間が長いことが原因となり運転資金が不足することがあります。
ファクタリングは入金期日前の売掛債権を売却して資金調達します。したがって、ファクタリングを使えば売掛金の入金期日より前に資金が手元に入るので、入金待ちの期間を短縮することが可能です。
入金待ちの期間が短くなれば手元にある資金に余裕が生まれるので、支払いに必要な資金を確保できます。
売掛金の入金遅れや回収不能のリスクを回避できる
人材派遣業の会社は取引先による売掛金の入金遅れ、取引先の倒産などによる売掛金回収不能の影響を受けて資金繰りが悪化することがあります。
ファクタリングで資金調達すれば、売掛金の入金遅れや回収不能のリスクを軽減することが可能です。
ファクタリングで売却した売掛債権の売掛金についてはファクタリング事業者から必ず買取代金が入金されるので、入金遅れ・未回収を心配する必要がなくなります。
担保・保証人が不要
ファクタリングは担保・保証人不要で申込可能です。この点も人材派遣業の会社にファクタリングをおすすめする理由となります。
ファクタリングは融資、つまり借入による資金調達ではありません。売掛債権という資産を売却して資金を得ます。
金融機関から借入をする場合、金融機関は万が一申込者が債務不履行になり貸したお金を返済できなくなっても、別の方法で貸したお金を回収するために担保や保証人を用意することを求めるケースがあります。
したがって、借入は、会社が担保になるような不動産を所有していない、連帯保証人になれるような人がいない場合、資金調達手段として使えないことがあります。
一方、ファクタリングは借入による資金調達手段ではないので、人材派遣業の会社が担保や保証人を用意することができなくても申込して資金調達することが可能です。
審査が厳しくない
銀行審査に落ちた経験がある、銀行審査に落ちるのが心配という人材派遣業の会社経営者にはファクタリングがおすすめです。ファクタリングの審査は銀行審査ほど厳しくないからです。
銀行の審査では申込企業の返済能力に重きを置いて審査がおこなわれます。申込企業の業績が芳しくない、将来性がない、債務超過の状態といった問題があれば、返済能力に欠けると判断され審査に通るのは難しいです。
ファクタリングの審査で注目されるのは、申込者の返済能力ではありません。売掛先の支払能力です。ファクタリング事業者は売掛先が売掛金を支払う能力を有していると判断すれば、審査に通します。
したがって、申込した人材派遣会社の業績が芳しくない、赤字経営が続いているという状況でも、売掛先がこれまで売掛金をきちんと支払ってきたのであれば、ファクタリング事業者は「信用力は問題なし」と判断できるので、審査に通過できるでしょう。
負債にならない
ファクタリングは負債にならないという点も、人材派遣業を営む会社にファクタリングをおすすめする別の理由です。
ファクタリングは売掛債権を売却して資金を獲得するので、負債にはなりません。融資で資金調達した場合、毎月の金利負担と返済義務が生じますが、負債ではないファクタリングでは毎月の金利負担や返済義務はないです。
これ以上会社の負債を増やしたくないという人材派遣業の会社に、ファクタリングはおすすめの資金調達手段です。
急ぎの資金調達手段として使える
ファクタリングは急ぎの資金調達手段として使える点も、人材派遣業の会社に資金調達手段としてファクタリングを推奨する理由です。
「支払いに必要なお金を今日明日中に用意しなければならない」という状況でファクタリングが使えます。
ファクタリングサービスの中には、申込・書類提出・審査・契約といった各種手続きをオンラインで完結できるオンラインファクタリングというサービスがあります。
このオンラインファクタリングを使えば、いつでもどこでも申込や契約ができます。オンラインファクタリングのサービスを提供している事業者の多くがこの特性を活かし、申込したその日に審査を完了しその後すぐに契約・入金をするというサービスを提供しています。
したがって、オンラインファクタリングを使えば、会社の所在地が地方にあったとしても、オンラインでファクタリングにまつわる手続きができるので、申込日に資金調達を達成することが可能です。
資金調達を急いでいるというケースでは、オンラインファクタリングの利用をおすすめします。
人材派遣業を営む会社がファクタリングを利用する際の注意点
人材派遣業を営む会社がファクタリングでの資金調達を検討しているなら、ファクタリングは毎回の契約で手数料が発生するという点に注意してください。
ですから、ファクタリングで資金調達するより、通常の売掛金の入金期日まで待って売掛金を受け取る方が手に入る額は多いです。
短期間に繰り返しファクタリングで資金調達すれば、手数料コストがかさみ、資金繰りが安定するどころかかえってそれを悪化させる原因になります。
こうした理由から、ファクタリングはつなぎ資金の調達手段、資金調達を急いでいるときの手段として利用するのが賢明です。
人材派遣業の会社にファクタリングをおすすめする理由についてのまとめ
人材派遣業の会社は、売掛金の入金を待つ期間が長いので、それが原因となり支払いに充てる資金が不足するという問題を抱えることがあります。
入金期日前の売掛債権がある人材派遣業にとって、それを売却してお金にできるファクタリングは親和性が高い資金調達手段です。
資金繰りの悩みがあり、かつ入金期日前の売掛債権があるなら、資金不足の問題を解消するために、ぜひファクタリングで資金調達してください。