ファクタリングは継続債権の買取がおすすめ!単発債権を売却する際の注意点を解説
ファクタリングは事業者が保有している売掛債権を現金化できる、便利な資金調達方法です。
ただ、すべての売掛債権が買取対象となるわけではありません。
取引が1回のみの単発債権では、買取を断られてしまうことが考えられます。
ファクタリングを確実に利用するためには、継続債権がおすすめです。
そこでこの記事では、継続債権をファクタリングするメリットや、単発債権を売却する際の注意点について解説していきます。
目次
ファクタリングは継続債権の買取が一般的
ファクタリングを利用する事業者の多くは、継続債権を買取依頼します。
そのため、普段通りに利用していれば問題はないでしょう。
ただ、単発債権をファクタリングしたいと考える事業者もいます。
まずは、下記の内容について順番に解説していきます。
1. 掛取引は継続的におこなわれることが多い
2. 取引によっては1回限りの契約で終わるケースもある
3. ファクタリング会社は継続債権を買い取りたい
4. 単発債権は敬遠されることがある
1.掛取引は継続的におこなわれることが多い
企業間取引では掛取引が一般的です。
掛取引は、両社の信頼関係に基づいておこなわれる取引方法です。
取引期間を定め、代金をまとめて清算します。
この掛取引は継続的におこなわれるケースが多いです。
そのため、多くの売掛債権は継続債権となります。
2.取引によっては1回限りの契約で終わるケースもある
掛取引は継続的におこなわれることが多いですが、あくまでもそのような傾向があるだけです。
取引が継続するとは限りません。
1回限りの単発となることもあるでしょう。
このような取引で生じるのが単発債権です。
3.ファクタリング会社は継続債権を買い取りたい
単発債権は1回のみの取引なので、安全性を確認するのがむずかしいです。
継続債権は通帳を見れば取引履歴を確認できます。
しかし、単発債権では取引履歴の確認ができません。
ファクタリング会社としては、安全性の高い継続債権を買い取りたいと考えるのです。
4.単発債権は敬遠されることがある
単発債権を取り扱うことは、ファクタリング会社としてリスクを受け入れることと同義です。
そのため、単発債権というだけで断られてしまう可能性があります。
継続債権をファクタリングするメリット4選
継続債権であれば、ファクタリングを利用できる確率が上がります。
できるだけ継続債権を選ぶようにしましょう。
では、継続債権をファクタリングするメリットには何があるのでしょうか。
考えられるメリットは下記の4つです。
1. 審査に通りやすい
2. 手数料をおさえやすい
3. スピーディな取引が期待できる
4. 2社間ファクタリングの利用が可能
それぞれのメリットについて、順番に解説していきます。
1.審査に通りやすい
継続債権は継続的に取引がおこなわれている証明となります。
ファクタリング会社としても、継続債権は売掛金の未回収リスクが低いと判断できるので、審査に通りやすくなります。
審査に通りやすくするためには、取引歴が長い継続債権を選ぶとよいでしょう。
2.手数料をおさえやすい
売掛金の未回収リスクが高い取引では、手数料が高めに設定されます。
償還請求権のない契約が一般的であるファクタリングは、売掛金の未回収リスクを負うのはファクタリング会社です。
万が一売掛先が倒産しても、事業者に請求できません。
そのため、手数料を調整してリスクヘッジをしています。
継続債権は信用度が高いと判断されるので、低い手数料が適用される可能性が高いです。
3.スピーディな取引が期待できる
ある程度の取引履歴が確認できる継続債権は、信用度が高いです。
信用度が高ければ、短時間で審査結果が判明します。
審査結果が早く分かれば、入金までの時間の短縮につながります。
結果的に、スピーディな取引ができるでしょう。
4.2社間ファクタリングの利用が可能
2社間ファクタリングは、事業者とファクタリング会社の2社間で契約します。
売掛先は事業者に売掛金を入金するので、ファクタリング会社としてはリスクの高い取引となります。
売掛債権の信用度によっては、2社間ファクタリングを利用できないかもしれません。
しかし、継続債権であれば2社間ファクタリングも利用できる可能性があります。
手数料を多く払ったとしても、入金スピードを重視したい事業者は、継続債権で2社間ファクタリングを選択してみましょう。
単発債権を売却する際の注意点4選
単発債権もファクタリング会社によっては買取してもらえます。
ただし、継続債権と比べると悪い条件を提示されてしまうかもしれません。
単発債権を売却する前に、下記の4つの注意点を知っておきましょう。
1. 単発債権自体の買取が断られる可能性がある
2. 手数料が高くなる傾向がある
3. 入金に時間がかかる
4. 必要書類を多く提出するように求められる
順番に解説していきます。
1.単発債権自体の買取が断られる可能性がある
単発債権自体を買取対象としていないファクタリング会社があります。
このようなファクタリング会社に買取依頼しても、審査に通ることはないでしょう。
単発債権の買取を断られたとしても諦めず、ほかのファクタリング会社に相談してみることをおすすめします。
2.手数料が高くなる傾向がある
単発債権はファクタリング会社が負う売掛金の未回収リスクが高いため、手数料を高めに設定します。
ファクタリングの手数料の相場は、2社間ファクタリングで10%から20%、3社間ファクタリングで2%から10%です。
上記の手数料上限に近い条件が提示されるかもしれません。
手数料が高ければ、手元に残るお金が少なくなります。
あまりにも多くの手数料が引かれてしまうと、ファクタリングを利用する意味がなくなってしまうでしょう。
許容できる手数料の上限を決めておくと、判断がしやすくなります。
3.入金に時間がかかる
ファクタリングで単発債権を現金化する際は、3社間ファクタリングを利用することとなるでしょう。
3社間ファクタリングは売掛先にファクタリング利用の承諾を得る必要があるので、スピーディな取引はむずかしいです。
また、もし2社間ファクタリングで審査が通ったとしても、入念な審査がおこなわれます。
そのため、継続債権よりも時間がかかることが予想されます。
即日での入金を希望している事業者は、単発債権ではなく継続債権で申込をしましょう。
4.必要書類を多く提出するように求められる
単発債権は取引の安全性を高めるために、多くの必要書類の提出を求められるケースがあります。
通帳のコピーで取引履歴が確認できないので、ほかの書類をチェックする必要があるのです。
単発債権をファクタリングする際、提出する必要書類の一例はこちらです。
・成因資料(請求書)
・決算報告書
・身分証明書
・基本契約書
・商業登記簿謄本
・印鑑証明書
・税金や社会保険関係の書類(個人事業主)
・確定申告書(個人事業主)
・開業届(個人事業主)
提出書類の提出漏れがないように、しっかりと確認しておきましょう。
継続債権のファクタリングに関するまとめ
売掛先と継続的な取引をしている場合は、ファクタリングが利用しやすいです。
ファクタリング会社は審査において、売掛債権の取引履歴をチェックします。
定期的な取引が確認できれば、審査に通過する可能性が高まります。
継続債権をファクタリングするメリットは、審査に通りやすいことや、手数料をおさえやすいことなどです。
単発債権はファクタリングの審査に通過しにくいですが、買い取ってもらえるケースもあります。
ファクタリングを利用しようと検討している事業者は、継続債権を選択して申込をしてみてはいかがでしょうか。
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