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ファクタリングは短期借入金となるのか?仕訳や勘定科目について解説

スピーディな資金調達が可能であるファクタリングは、多くの事業者が利用しています。
ファクタリングは売掛金を回収後、ファクタリング会社に支払って契約が終了するため、短期的な取引が特徴です。
銀行の融資よりも手続きに時間がかからないので、すぐに資金が必要なケースでも対応可能です。

その特徴から「ファクタリングは短期借入金と同じような会計処理をしてよいものか」と気になる事業者がいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ファクタリングと短期借入金の仕訳について解説していきます。

ファクタリングは短期借入金にならない

結論として、ファクタリングは短期借入金にはなりません。
なぜ、ファクタリングは短期借入金とならないのでしょうか。

ここからは、下記の内容について順番に解説していきます。

1. 短期借入金とは
2. ファクタリングとは
3. ファクタリングと融資の違い

1.短期借入金とは

短期借入金とは、決算日の翌日から1年以内に返済期限を設定した借入金を仕訳する勘定科目のことです。
なお、決算日の翌日から1年をこえて返済期限を設定した借入金は、長期借入金と呼びます。

たとえば、決算日が2024年3月31日だった場合を見てみましょう。

・短期借入金:2024年4月1日が支払期限
・長期借入金:2024年4月2日が支払期限

支払期限が「1年以内かどうか」という部分に注目して判断してくださいね。

短期借入金の一例はこちらです。

・手形借入金
・証書借入金
・当座借越

2.ファクタリングとは

ファクタリングとは、事業者が保有している売掛債権をファクタリング会社が買い取り、支払期日前に現金化するサービスを指します。

売掛債権には支払期日が設定されています。
事業者は商品やサービスを提供していたとしても、支払期日にならなければ代金を受け取れません。
そのため、手元資金が少ない事業者は資金繰りが苦しくなる可能性があります。
最悪の場合、黒字倒産を覚悟しなければなりません。

しかし、ファクタリングを利用すれば支払期日前に現金を受け取れます。
手数料はかかってしまいますが、即日で入金できるファクタリングサービスもあり、すぐに現金を用意したい事業者に選ばれています。

3.ファクタリングと融資の違い

ファクタリングと融資は資金調達方法という意味では同じです。
しかし、会計上の分類が異なる点に注意しましょう。

ファクタリングは売掛債権の譲渡がおこなわれるため、負債ではありません。
一方の融資は借入であることから、負債として計上されます。

短期借入金の仕訳例

ファクタリングは借入金とならないことが分かりました。
では、短期借入金の仕訳について、具体例を用いて見ていきましょう。

1. 借入時
2. 返済時

1.借入時

返済期限が10か月で500万円を借入したとします。
この場合の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:普通預金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:短期借入金
・金額:5,000,000

返済期限が10か月の借入なので、短期借入金で仕訳をします。

2.返済時

続いて、短期借入金を利息30万円とともに返済した際の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:短期借入金、支払利息
・金額:5,000,000、300,000
・貸方勘定科目:普通預金
・金額:5,300,000

支払利息の仕訳を忘れないようにしましょう。

2社間ファクタリングの仕訳例

2社間ファクタリングは、事業者とファクタリング会社の2社間で契約を結ぶ契約形態です。
売掛先がファクタリング契約に関与しないため、スピーディな取引が特徴です。

ただ、事業者は売掛先から回収した売掛金を、ファクタリング会社に振り込む必要があります。
そのため、3社間ファクタリングよりも仕訳が増える点に注意しましょう。

ここからは、2社間ファクタリングの仕訳を解説していきます。

1. 売掛金の発生
2. ファクタリングの契約
3. 売掛債権の買取額の入金
4. 売掛金の回収
5. ファクタリング会社に振込

1.売掛金の発生

事業者が取引先に500万円の商品を販売して、売掛金が発生したと仮定します。
売掛金が発生した際の仕訳はこのようになります。

・借方勘定科目:売掛金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:売上
・金額:5,000,000

2.ファクタリングの契約

ファクタリングは契約形態や取引回数などによって、入金スピードが異なります。
契約後、すぐに入金があるとは限りません。

ファクタリング契約を締結した際は、下記の仕訳となります。

・借方勘定科目:未収入金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:売掛金
・金額:5,000,000

貸方勘定科目は未収金です。
まだ入金されていない状態なので、この勘定科目を使用します。

3.売掛債権の買取額の入金

ファクタリングは手数料が引かれた金額が入金される仕組みです。
ここでは、手数料を10%として計算してみました。

・借方勘定科目:普通預金、売上債権売却損
・金額:4,500,000、500,000
・貸方勘定科目:未収入金
・金額:5,000,000

ファクタリングの手数料の貸方勘定科目は、売上債権売却損として仕訳をします。
なお、売上債権売却損の代わりに支払手数料で仕訳をしても問題はありません。

4.売掛金の回収

2社間ファクタリングの場合、売掛先は事業者に振込をします。
売掛金を回収した際の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:普通預金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:預り金
・金額:5,000,000

回収した売掛金はファクタリング会社のものです。
事業者が一時的に売掛金を預かっている状態なので、預り金として仕訳をします。

5.ファクタリング会社に振込

ファクタリング会社に預かっていた売掛金を振り込みます。
ファクタリング会社に振込をした際の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:預り金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:普通預金
・金額:5,000,000

ファクタリング会社に振込を完了すれば、2社間ファクタリングの取引は終了となります。

3社間ファクタリングの仕訳例

3社間ファクタリングは、事業者とファクタリング会社に売掛先を加えた3社間で契約を結ぶ契約形態です。
売掛金は売掛先がファクタリング会社に直接振り込むので、2社間ファクタリングよりも仕訳の手間が少ないです。
ただし、売掛先にファクタリング利用の承諾を得る必要があるため、2社間ファクタリングよりも入金スピードは遅くなります。

ここからは、3社間ファクタリングの仕訳を見ていきましょう。

1. 売掛金の発生
2. ファクタリングの契約
3. 売掛債権の買取額の入金

1.売掛金の発生

2社間ファクタリングと同じ条件で、500万円の商品を販売したとします。
この場合は下記の仕訳をします。

・借方勘定科目:売掛金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:売上
・金額:5,000,000

2.ファクタリングの契約

3社間ファクタリングで契約をします。
ファクタリング契約時の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:未収入金
・金額:5,000,000
・貸方勘定科目:売掛金
・金額:5,000,000

3.売掛債権の買取額の入金

手数料が5%で入金された場合の仕訳はこちらです。

・借方勘定科目:普通預金、売上債権売却損
・金額:4,750,000、250,000
・貸方勘定科目:未収入金
・金額:5,000,000

3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングよりも手数料が低い傾向があります。
費用をおさえたい事業者は3社間ファクタリングがおすすめです。

3社間ファクタリングの仕訳はこちらで終了となります。

ファクタリングで例外的に短期借入金が使われるケース

ファクタリングは短期借入金を用いないと述べました。
ただし、例外的に短期借入金として仕訳するケースがあります。

それは、ファクタリングが融資として認められるケースです。
融資は売掛債権の売買ではないため、短期借入金を用いて仕訳をする必要があります。

ファクタリングと短期借入金に関するまとめ

ファクタリングは原則的に、短期借入金として仕訳をすることはありません。
短期借入金を用いるのは、支払期限が短い借入金を仕訳するケースです。
ただ、ファクタリングが融資として判断されたときは、短期借入金として仕訳をすることもあります。

ファクタリングや短期借入金の仕訳や勘定科目を理解しておき、適切な会計処理をおこないましょう。